えー、閑話休題が長すぎますね。はい、すいません。
うーんと、そうなんだよなあ。場面場面が長すぎなんじゃあないかなあワーグナーさん。だから終演10時半なんてことになるんじゃないかなあ。わかんないけどそーんなに時間が必要なほど複雑なことを話しているようにはみえなかったのですが……え? そんなことはないって? はい、すいません。
しかし3幕目になると映画「地獄の黙示録」で使われた有名な「ワルキューレの騎行」(「騎行」っていう言葉は知らなかったす。「馬で行くこと」なんだって)を初めてきちんと聴く。おお、かっこいい音楽! へえー、こういうふうなんだとまたまた感心。
ワルキューレたち(大神ヴォータンの9人の娘たち! で構成されている、なんていうのかなあ戦っているわけではないし、「戦の女神」みたいな感じですかね)がなんかわあわあやっている。何をしているかというと、戦死した勇者を選んで父の城であるところのワルハラ城へつれていくんだそうだ。連れてってどうするかというと、まあ戦死の戦士を「殿堂入り」させて、前作『ラインの黄金』での敵アルベリヒ族からワルハラ城守護に当たらせているらしい。このワルキューレたちが歌うかけ声みたいなのがおもしろくって、あれ、なんていってんだろうなーと思ってたら「ホヨトホ!」っていってたんですねえ(違いました?)。
へえー。さすがに3幕はいろいろな出来事がありおもしろいしわかりやすい。最初からこうならいいのになんちゃって。
音を聴いておおっと思ったのは「これ、どこかで聴いたことあるな」ということ。いや、テレビのCMとかでじゃなくて、……うーん、なんだろうなあ……「スターウオーズ」……かな。音の雰囲気が似てるような……どうでしょう。
勝手な感想としては、音楽が語りすぎじゃない? って感じがする。例えばお芝居で台本作家がどんどん「巨大大怪獣がでて都市を次々と破壊していく。お次は富士山が爆発し人間が吹き飛んでいく」などと書いたら、映像とかなんとかあるいは他の方法でみせるかそういうシーンをみているような芝居をつくらなければならないけど、ワーグナーの音楽はどうもそういうことを次々と求めているように思う。だから歌も芝居も装置も衣裳も照明その他もものすごく大がかりになってしまってとってもたいへん。たいへんなのはいいんだけど、なーんかなあ、不自然さの方が見えてしまうようにお思うのです。
で終わったあとにどうだったのかというと、まあ、かっこいいけど。だからどうした……なんて気分になるような。
なんて簡単にくくってしまってはワーグナーさんも二期会さんも浮かばれないですよね。ごめんなさい。ひとえに私の音楽に対する感受性のなさと批評する知識と技術のなさであります。すいません。
しかしまあ、やたらめったらドロドロゴチャゴチャしているんですね。『ワルキューレ』の9人の娘は神ヴォータンと女神エルダとの子どもたちで、ジークムントもジークフリーデも自分の野望のために人間の女性をはらませてつくった兄姉で、後にはその兄姉が愛し合い結婚する……。二人のおとっつぁんは(野望のために……しかし神の野望って……)それを支援しようとするけれど、それを怒った本妻、婚姻の女神フリッカが、そーんな近親相姦はゆるさんと怒り、夫ヴォータンにジークムント、ジークフリーデ兄姉を抹殺せよと主張。ヴォータン旦那はしかたなくそれに従い(なぜ従ったのかよくわからなかった。論破されたのかな? わかる人教えてください)、例の『ワルキューレ』の長女ブリュンヒルデに最初は味方しろ次には殺せと命じる。……なんだかなあ……ですね。
と、まあ、こうやって(いい加減ではあっても)書けるのは、きちんと編集された時価千円也の公演パンフレットのおかげ。やっぱり公演パンフは重要ですね。
そのワルキューレの9人姉妹の長女ブリュンヒルデを演じた方は、何かを拾い上げたり走り去っていくところとかが、時折おばちゃんぽい仕草でかわいかった。
ワーグナーも『ワルキューレ』も初デビューの僕は「へえー!」を百万回連発し、終演。つ、疲れた……。やるほうもたいへんでしょうが観る方も体力がいるんですねえ。しかし歌い手さん方、よくもまああんだけドイツ語覚えられるもんなんだなあとまたもや感心。そしてあの広〜い文化会館大ホールの空間にオケを突き抜けて届いてくる声! これはすごいですね。
本場仕込みのカーテンコールをきちんとみたかったのですがあまりにヘロヘロではうようにして山手線に乗り込みました。
あ、冒頭と終わりの少女はブリュンヒルデの幼い頃の象徴だそうです。
──はい、終わりでございますm(_ _)m