Winnyにやられての企業や官庁からデータ流出が相次いでいる。情報管理の甘さを指摘する論が強いわけだが、何を今更との感あり。もう何年も前から言われているような基本中の基本だろうに。
数年前まで一千万人分を超える個人情報を取り扱う部署で仕事をしていたが、その管理体制を軽く思い出しても、「何を今更」と思う。入退出はICカードで管理、金属探知機通過、個人ノートPC持込不可、ましてやイントラ接続不可、個人所有の記憶媒体使用不可、ネット接続は承認制、グループウェア外メールは一部人間のみ使用可かつbccで上司二名に自動転送。
予算不足で個人PCに頼ったということなのだろうが、それによるリスクは不足で済まされるレベルなのだろうか。特に、防衛庁・自衛隊関連などは、個人情報うんぬんの話だけではないだろう。陸上自衛隊は40億くらいを捻出してパソコンを買うことにしたようだが…。
本来、一人に一台のPCを設置することは、こんな情報管理が目的ではない。仕事の質を変えることが主目的だ。業務に関わるあらゆる情報を組織共有し、ノウハウ・業務知識・進捗などの属人化を避け、業務全体の効率の継続性を強化するために、PCをそれぞれに設置する。
企業・官庁を問わず、単なるワープロ+インターネット閲覧用としか使われていないPCを多々目にする。昔ながらの仕事のやり方にあっては、まあPCの用途などそんなもんだろうし、だからこそ個人PCの持ち込みでよしとされてきた部分があるのだろう。
今回の件が意味するのは、単なる情報管理体制の不備や予算不足ではなく、「仕事のしかた」の問題だろうと思う。端的に言えば、事務処理という仕事を昔ながらの惰性で考えているがゆえの、一つの帰着だろうと思う。
時あたかも確定申告の締め切り直前。相変わらずの"紙"と"手書き"と"ハンコ"による事務。まさか税務署に個人PCは持ち込んでいないと思うが、今回のような事件を耳にすると、"紙"と"手書き"と"ハンコ"がなくなるにはまだ時間がかかってしまうように思えてならない。
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