外野からモノを言うのは簡単だ。批評をするなとは言わない。様々な事象について、自らの観点から価値判断をすることは不可欠である。それを口に出して議論を戦わせることも避けてはならない。
しかし、自らの価値判断はあくまでも私一人の価値判断でしかない。自らが是と信じる判断であっても、全ての場合においてその絶対性を証明できるとは限らない。同じ認識を共有する人数の多寡はあるにせよ、ほとんどの場合は、相対的な価値判断に過ぎないのである。
相対的な価値判断であることを自覚することと、自らの価値判断に信念を持つことは両立する。そこには、ゆるぎない自分自身が不可欠である。根源的に力を持つ説得力とはそこに生まれると思う。
自分の判断を正義と思い込み、その相対性を無自覚に、他者を批評する態度からは、一時的な同意は得られたとしても、永く続く力強い説得力と訴求力は生まれない。
こと政治のみならず、社会のあらゆる場における「ほんとう」であると私は確信している。