離婚した妻に1万年間月金貨1枚を イランで判決(朝日)
正確には慰謝料ではないようだ。イスラム法は全く知識がないのだが、イラン婚姻法では婚前契約により夫から妻への離婚給付が定められる制度になっているらしい。離婚したら1500万ドル払えというのも無茶だが、それを12万ヶ月割賦にしろというのも、なんとも非現実的だ。まがりなりにも公の裁判でそういう判決を出してよいものか、疑問は残る。(繰り返すがイスラム法の知識はないので裁判上の慣習も分からない)
ところで、離婚時の条件を婚姻時に定めておく婚前契約といえば米国富裕層でも盛んで、それを「premarital contract(プリナップ)」という。イランでは、恐らく弱者としての離婚女性保護のための制度だと思われるが、米国の場合は専ら富裕層の資産維持が目的となっている。いかにも貧富の差が激しい米国らしい話だ。
実は日本にも同様の制度があって、「夫婦財産制(
民法755条乃至759条)」により、夫婦間の財産に関する取り決め(夫婦財産契約)を法務局に登記することが出来る。ただしこれは年間に数件あるかないかの極めてレアな手続きだ。
そのあたりを夫婦別姓に絡めて考えてみたとき、個人主義的な婚姻制度という観点から、法律婚後にも夫婦双方は「独立した一個人」として尊重され続けるべきだと主張するならば、法律婚によって財産だけが急に共有扱いになってしまうのは、些かバランスが悪いように感じるのだ。
個人としての人格の独立を維持するならば、日常家事債務は連帯責任を負うにしても、その財産は法律婚前同様に独立固有のものであるべきと考えるのが筋ではないのだろうか?
別に婚姻の成立と夫婦財産制を一体不可分のものにして全員そうせよということではないが、個を大切にする意味での夫婦別姓を望む人が増えているのであれば、「一個人としての独立」を鮮明に示すためにも、夫婦財産契約登記の数がもっと多くなっても良さそうなものだと思うのだが。
(ちなみに民法
762条では、法定財産制度の中で「特有財産」という概念を定めている)
●教訓
イランの話なのに、なんではじめから$換算なのだろう???
お粗末!

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