ええと……僕が聴いた「アリラン」は図書館にあった「朝鮮のメロディ」みたいなCDとyou tubeくらいで、そんくらいでああだこうだとはとても言えないんですが──
それらはいわゆる「民謡」だったり日本でいう歌謡曲のようなものだったり、当然ロック仕様もありだったんですね。でも李政美さんのようなものはみつからなかった(単に発見できなかったのかもしれません)。
僕がみた李政美さんの演奏スタイルは、バックにギター、ベース、ピアノ、ヴァイオリンなどの組み合わせの演奏に本人のギター、そしてチャング(朝鮮の民族楽器・太鼓のようなもの)で歌うものなんですが、彼女の音作りは、民族音楽的なものに含まれるやや「土臭い」部分……をそぎ落として非常に澄んだ歌、音作りになっているのです。
うーむ、うまく説明できない。彼女はもともと国立音楽大学の声楽科でクラシックを学んでいたそうなんですが(かなり嘱望されてたみたいです。そうだろうなあ、本当に素晴らしい歌唱なんです)、そのへんの経路、西洋音楽のかなり理論的な様式とコリアンの血が融合しているような……。
ま、そんな感じがPPM──スタイリッシュできちんと構成された歌・コーラス、華麗なギターワーク、高級な和音──とつながるものなのかなあなんて勝手に思っているのでございます(すいません、わかんないでしょうね)。
とにくかく李政美さんの歌を一回聴いてみることをお薦めします(彼女のホームページがあってスケジュールやディスコグラフィーがわかります)。
彼女は朝鮮の民謡系だけではもちろんなく、シンガーソングライターとしてフォークソング系(と言っていいかな)の歌もたくさん歌っています。10月2日の大田区でのコンサートでは、日本歌曲やファド(ポルトガルの民族歌謡、ファドは運命・宿命という意味でこれは朝鮮の「恨」につながるのかもしれない)にも取り組んでいました。