「僕が歌う歌──11」
確かに赤い鳥の当時発売された音のアレンジもそういう雰囲気があった。でもこのまえ70年代の赤い鳥が歌っている映像をみることが出来たのだけど、その映像はたぶん「翼を〜」が発売されてからやや時間がたってからのものだったのだろう。その音にはあの曲の持つ「エセ青春歌謡的いやらしさうそくささ」がなかった。メインボーカルの山本潤子さんの歌が実にたんたんとしていて素晴らしいのです。そしてこの曲の抱えていた「エセ青春歌謡的いやらしさ」を赤い鳥は演奏を重ねることによってなくしていったのではないかと思うのですね。
なぜ「翼を〜」は今の時代にあって「うそくささ」を感じさせてしまう曲になってしまったのか。
それはですねえ、──僕が思うにはですねえ、その一つの最大の原因に教科書に載ってしまい、おかみ御用達の歌として認識されてしまったということにあるんじゃないかってことなんです。