「小泉八雲について─9」
この物語の終わりもいい。
「子供はやはり黙って泣いた。役人は震えて居る罪人を引き起こした、沈黙の群衆はそれを通すために左右へ分かれた。それから全く突然全体の群衆はすすり泣きを始めた。そしてその日にやけた警官が通ったとき、私は前に一度も見た事のない物、めったに人の見ない物、恐らく再び見ることのない物、即ち日本の警官の涙を見た。」
これなんかも実に素晴らしいなあ。この作品をもし映画にするなら、この涙をそっとぬぐった警官は鶴田浩二か高倉健だろうな。あ、訂正です。「停車場にて」のあらすじで「強盗殺人犯が」と書いたけれどこれは間違いで、窃盗で捕まり連行されるときに警官を殺したということでした。同じようなもんかな……。
次回は同文庫に収められている「人形の墓」という作品をあげてみよう。こーれがまたまたいいんですよお客さん! バンバン!