「オペラの台本についてちょっとだけ──4」
で、ずっと前に書いたこととダブってしまい申しわけないのですが、
オペラは当然のことながら作曲家によって作曲されたものが歌われます。台詞に和音、メロディー、リズムなどがつけられる。ある一定のテンポ、二拍子だったり三拍子だったり四拍子だったり5拍子だったり……それがいろいろ複雑にからみあったり。その拍子の中にどれだけのことばを入れるか、あるいは入れないか、メロディーはどうなるのかそのメロディーに付随する和音をどうするのか。小さく歌うのか、大きく歌ってほしいのか、だんだん小さくするのかだんだん大きくするのか等々……。それによって台詞で書かれた言葉がどのように表現されるのか……つまりまあ、オペラの場合は作曲されることによってかなりの度合い、作曲者の「演出」が入るもの、入らざるをえないものになります。
芝居の台本は演技者の解釈による台詞をどうするかは役者の自由度が高い場合が多いけれど(もちろん演出というものが入りますがまず一発目にどうするかはかなり役者にまかせられているのではないでしょうか)、オペラでは音楽がつくことによってかなりその域がせばまったり制約される場合が多い。台詞を読んで「自分だったらこの台詞は低い声で言いたいよな」と思っても作曲で音程が高く書かれていればそれを変えることは基本的にはできませんね。