レバーピボットシャフトを交換する前に、
ブレーキスイッチが壊れていたのに気が付いたので交換しておきました。
これで予備として私がストックしていたスイッチを使いきったので(笑)
また予備スイッチをストックしておかないといけませんね。
さて、WPC+モリブテンショット複合処理を施した
レバーピボットシャフトに交換致します。
画像は交換前の状態です。
<追記>
画像のBERINGER MC16ブレーキマスターは初期のモデルなので
現行仕様のBERINGER MC16ブレーキマスターとは細部が異なります。
M5ナットを緩めてレバーピボットシャフトを交換します。
WPC+モリブテンショット複合処理を施してあるので
使うグリスには、さほど神経質にならなくても良さそうな感じですが
念の為、高荷重にも対応可能なA.S.H.耐熱グリスを塗布して組み込みました。
画像手前のレバーピボットシャフトは交換後です。
頭部分の色合いが濃いグレー色なのが複合処理した「しるし」です。
(多分、パッと見た感じは判りませんね・・・)
2本目のレバーピボットシャフトも交換します。
BERINGERレバーピボットシャフトに使われるM5ナットは、
樹脂のロックナットになっているので、
普通のナットよりも緩み難くなっています。
M5ナットを指先で締め込むと、大体2mm手前辺りで止まります。
これより先は工具を使って締め込んでいきますが
シャフトに切ってあるネジ山の根元まで、つまり
完全にナットが止まるまで締め込んでしまうと
マスターのピストンのスムーズな動きを妨げてしまうので・・・
見た目上は、ほとんど判別が付きませんが、
ナットを締め込んでいって、ナットが止まった所から
ほんの少し、1/4回転だけ戻します。
レバーのガタ付きが出なくて、ピストンの動きを妨げない程度の遊び
(隙間の方が解り易いですかね?)を持たせておく訳ですね。
樹脂のロックナットは緩み難くいので、これでも大丈夫です。
<追記>
画像をご覧頂くと解ると思いますが、構造上、ナットが脱落した場合でも
レバーピボットシャフトはマスター側に残る様になっているので
最悪の事態は避けられる様になっています。
クラッチ側のレバーピボットシャフトも交換します。
これにて作業終了です。
取り外したレバーピボットシャフトです。
2009年にマスターOH作業を行った際に(5年使用、走行距離50000km)
レバーピボットシャフトを耐水ペーパーで軽く修正してから
約2年ほど経過しています。
その後、段付きが進行した様子は無いようですが
レバーピボットシャフトには、まだ縞模様に痕跡が残っていました。
このシャフトは予備でストックしておく事にします。
今回、1本当たりのコストは・・・
誰からも聞かれなかったのでナイショですよ(笑)
<追記>
意外と気になっている方が多い様なので・・・
1本当たりのコストはこんな感じです。
1100円前後+送料+消費税
さてインプレですが、
レバーピボットシャフトを交換したからこそ、ようやく解りましたが、
BERINGERのマスターはミニチュアベアリングを使う構造上、
他のメーカーに比べてレバーピボットシャフトが細くなっているので
ややシャフトの剛性感が低めだったのですね。
ステンレス材も強度的にはあまり強くない事も影響しています。
特にブレーキ側は、今までの扱い方だと効き過ぎてしまう程の違いがありました。
これは、レバーを握った時の入力に対して、シャフトの剛性が上がった事で
ロス無く、ブレーキの効き具合をピストンに伝えているからで
レバーを放してブレーキを解放する時も、とてもスムーズです。
WPC+モリブテンショット複合処理によって、
ステンレス材が鍛えられたのがこんなにも違うものなのか!?
この感覚、
この剛性感、
かつて、ZRX1100純正のアクスルシャフトから、
ワンオフ製作したクロモリアクスルシャフトに交換した時の様な、
強度が有るのに固く感じない・・・不思議な感じがしてます。
なによりも硬く、なによりもしなやかな(笑)
今のところ、ネガな部分はあまり感じて無いのですが
後はロングランで耐久性などを検証してみます。
※これは私自身がそう感じた主観であり、
強度試験等を行った数値が存在したり、
比較検討した訳ではありません。

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