予備として保管しているZRX1100純正キャブレターです。
キャブレター最終モデルのZRX1200Rが2008年なので、そこから10年以上経過している2021年11月現在の純正部品の入手状況は、キャブレターASSYは販売終了であるものの、一部を除きほとんどの部品が純正部品の新品で入手可能である事が判りました。部品単価は少し高騰した様ですが、新品部品が手に入るのは有り難い事です。
少し調べてみると、リプロパーツも結構出回っていまして、これらの部品を使うと3割〜4割程度は部品代が少なくて済みそうです。
しかし、次回にキャブレターのOHが必要な数年後には、全ての純正部品が揃う事はまず無いと思うので、非常にコストは掛かりますが、なるべく純正部品を使いOHを進めて行く事とします。
と言う訳で、キャブレターを分解していきますが、キャブレターの連結ステーは部品設定が無いので、再使用したいと思います。M6×8カ所、M5×8カ所、の内、6カ所のボルトが固着してまして、取り外すのは難儀しましたが、何とか全てのボルトが取り外せました。ボルトの頭が舐めたり、ガタガタになっているので、新しいボルトを手配しておきます。
連結ステーは素材が鉄な事も有り、所々錆びています。
キャブレター連結ステーは3種類あります。
M6ボルトで固定する連結ステー
M5ボルトで固定する連結ステー
チョーク部分の連結ステー
耐水ペーパーで錆取りとステーのバリ取りを行いまして、油分を落とす為に脱脂しておきます。
サンポール(塩酸9.5%)を使い(サンポール=1):(水=4)の希釈液を作ります。
ハンダを使いまして錫(スズ)メッキ加工してみます。
錫99%のハンダを使ってみます。
乾電池のマイナス側をクリップでステーを繋げます。
乾電池のプラス側はクリップにハンダを繋げて、両方を塩酸の希釈液に漬けると、化学反応が始まり細かい泡が出てきまして、約90分後には錫メッキ加工完了となります。
youtubeなどで作業手順を解説されている方も沢山おりますので、ここでは参考程度の紹介となります。この画像だと化学反応の終盤の方でして、希釈液に漬けたハンダは溶けてしまい、ステー側に移動しているのが判ると思います。
錫メッキ加工が完了したステーです。
防錆の点ではこれでも大丈夫だと思いますが、見た目的にムラが有りまして気になりますね。
錫メッキのムラが気になったので、少し条件を変更してもう一度メッキ加工してみる事にしてみました。今回は錫50%、鉛50%のハンダを使ってみます。
ステーはもう一度耐水ペーパーで表面を磨いてから軽く脱脂しました。
使っている乾電池は90分×4回でほぼ空になった(泡が出なくなって化学反応してない)ので、この画像では乾電池を交換しています。
メッキ加工をやり直して、今回は綺麗にメッキが乗っている様です。
錫50%、鉛50%のハンダの方が具合が良い感じですが、錫メッキなのか?亜鉛メッキなのか?良く分かりませんね・・・
まあ、細かい部品の再生にも使えそうだし、DIYのメッキ加工もなかなか面白いものですね。
発注してあるキャブレターの純正部品がそのうちに届くと思います。時間を設けてはコツコツをくみ上げて行こうと思いますので、ある程度作業が進んだら、また記事にしようと考えています。実際に車体の組付けは来年の春頃辺りかなと・・・そんな予定でいます。

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