底曳き漁をしていると、やっかいなのがこのゴミ達です。
これは、一晩で海からとれるゴミの量です。
ペットボトルや空き缶・スーパーのレジ袋から、タイヤ、
大型の家電製品まで。
ありとあらゆる物が海の底に沈んでいます。
運が悪い時は、このゴミのせいで、底曳きの網が引けなく
なる時もあるぐらいです。
もちろん、海にゴミを捨てる人が一番悪いのですが、
問題なのは、
漁師が網に入ったゴミをまた海に捨ててしまう
ことなのです。
みんなが少しづつでも、捨てられたゴミを海から持って
帰ってくればいいのですが、同じ罪を犯します。
「なんで、陸(おか)の人間が捨てたゴミをワシらが
わざわざケツをふかなぁ〜いけんだ」との決まり文句。
「結局は、自分たちの為になる」という弁慶丸の叫びも
毎度のごとく、届きません。
「また、青い臭い事いいよるわ〜どうせ、ワシらは、もうすぐ
漁師を辞めるだし、子供も跡を継ぐわけじゃなし、意味が
ありゃせん」だって。
そのくせ、「海が汚ない」だの「魚がいなくなった」だの
すぐに無線で愚痴るくせに・・・。
どう説明すれば、漁師に海を守る事の大切さを理解してもらえるのだろう?
弁慶丸が「青臭い漁師」を卒業できるのは
いつの日のことだろう?

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