今回、ご紹介する魚は「ノドグロ」です。
「ノドグロ」という呼び名は、地方名で
標準和名は「アカムツ」と言います。
口の中を開けて、のぞきこむと、
ノドの辺りが真っ黒なので、その呼び名が
付いたと言われています。
別名
「日本海の赤い宝石!!」
と呼ばれる超高級魚です。


主に、底曳き漁で漁獲されます。
私たち沿岸の底曳き船約20隻が
一晩操業して、全漁獲量で、平均1〜3匹
ぐらいの水揚げしかありません。
当然、希少価値が高く、必然的に
浜値も高くつきます。
型の良い[ノドグロ」が1匹入るだけで
その日の油代がまかなえる程。
漁師としては、毎日でも水揚げしたい魚
ですが、獲ろうと思って獲れる魚ではありません。
正直、「運」と[ツキ」任せです。
なぜそれほど人気があるのか?と言いますと
脂の含有量が半端ではない!!
「白身のトロ」と呼ばれています。
一般的には、「高級干物」として、
都会では目にする事が多いかと思います。
ですが、もし、鮮魚で入手する事が出来たら、
ぜひ、刺身で食べて頂きたい。
今までこの味を知らなかった事を
きっと後悔する事でしょう。
この「コラム」でも、漁師は縁起かつぎを
優先する習慣があるとよくお伝えしています。
この「ノドグロ」は、ノドが黒いという解釈の他にも
「腹黒」という解釈があり、縁起ものの魚としては
あまり好ましくないのです。
でも、その美味しさから、祭り事やお祝い事でも
出されるようになって来ています。
縁起かつぎを優先する漁師でさえ
縁起かつぎを忘れるほどの魚。
漁師の長年の習慣さえ変えてしまう
恐るべき「日本海の赤い宝石!!」
日本海で「ノドグロ」が大漁発生!!
な〜んて、事が起きないものだろうか?
漁師が得をする自然の異常現象も
ひとつぐらいあってもいいと思うのですが・・・
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│●脱サラ船酔い漁師からの手紙
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│◎ 発行元 ---- 弁慶丸(鳥取県中央漁協本所所属)
│◎ Web ------- 脱サラ船酔い漁師・河西信明奮闘記
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│◎ 発行責任者 --- 河西 信明 (かわにし のぶあき)
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