「ともしび」(Огонёк)の作曲者は
ニキチェーンコでは
ない!!
いわゆるロシア民謡とされている「ともしび」の作曲者について、かつてこのHP上でロシアの文献に依拠して数々の説を紹介しました。
その中の一つにV.P.ニキチェーンコ説がありました。
これは2003年にサンクト・ペテルブールクで出版された歌集"Сиреневый туман"(композитор社刊)に収録のこの曲が「作曲 ニキチェーンコ」としていたことに端を発します。
2006年、ニキチェーンコ説を主張する文献を翻訳紹介しましたが、私・中島は、ニキチェーンコ本人の楽譜を確認できていないという理由で、
この説については2008年9月以降、態度を保留していました。
一方、真の作曲者と思しき人物に近いところから、ニキチェーンコを作曲者として放映したTV番組に対して抗議がありTV局側が謝罪するという波乱がありました。
また、「作曲 ニキチェーンコ」とした"Сиреневый туман"を出版したкомпозитор社のその後の歌集からはニキチェーンコの名前は消えました。
その後、2013年5月、
私自身がニキチェーンコの楽譜を発見しましたが、それは現在私たちが知る「ともしび」とは明らかに別の曲でした。つまり
V.P.ニキチェーンコは私たちが知る「ともしび」の作曲者ではありません!
こういう次第で
ニキチェーンコ作曲を主張していたデメーンチエフ氏の説は崩壊しました。デメーチエフ氏は自身でニキチェーンコの楽譜を確認していなかったのです。同時にこれを紹介していたポドチャーシキン氏の論説もまた崩壊しました。
それでは真の作曲者は誰なのか?
これについてはそれに相応しい分量で、別の場所で改めて述べることといたします。

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