宮崎より台風襲来の一報が前日に入った。「もしもし隊長ですか、明日辺り出撃しようと思うんですけど!」E「へぇ〜!だから?」
「隊長もそろそろ疼いている頃でしょ!」E「じぇんじぇん!」
「いや!?それでも出撃しますから!シーバス初体験の子分を連れて行きますんでよろしくです!」E「いや!そっちで釣らせて上げなさい!」「いや絶対行きますよ!明日の四時ごろ出ますんで!」
なんて強引な奴なんだ。毎度の事ながらこいつには平和な生活を掻き回されてる。その名もハリケーンK玉!?タイフーンK玉!?
台風K玉!?まぁ!そんな感じでとにかくうるさい奴です。
この日は長潮で潮は最悪。真夜中に満潮があり下げ狙いのポイント2時過ぎにしか撃てない。さすがにこの状況ではじめての子に釣らせるのは難しいが、何とかせば弟子の手前カッコがつかない。
手始めにキャスト練習もかねて河川の合流地点のオープンエリアで
釣を開始した。今回初めてのシーバスフィッシングというタカシ君
(本名は全く違うらしいが、見た目で付けられた名前らしい。)
10分ほどキャストの基本を教えて、ルアーを選択してあげてキャストを開始するとなんと2投目位でヒット!
だが、本人は半信半疑!?
{バシャ!バシャ!}「えっ!釣れてんじゃないの」と聞くと、
タカシ「多分釣れてます?????」てな感じだ!E[{バシャ!バシャ!}いや!飛んでんじゃん!」
開始2投目で目標達成!
E「さあ!帰ろうかK玉君!!!!」
K「いやいや!まだ僕が釣ってないじゃないですか!」
E「今回は君はオマケだろう。タカシ君に釣らせるのが目的なんだから。」K
「またまた〜釣るまで帰しませんよ!!!!!!」
この言葉がこの後恐ろしい結果を引き起こすとは、この時は知る由もなかった・・・

その後数箇所のポイントを廻るが反応無し!
私も暇なので邪魔にならない所でキャストしていると、鬼デレクターH田が現れた。その姿は普段の姿とは違いシーバスマンの格好だった。E「どったの?そんなカッコして?見違えたよ!」
H田「いや!シーバスでも釣ろうかと廻ってたんですよ。」
格好は普段と違うが、声は相変わらずの聞きなれたガラ声で、何だかホッとした。
その後は4人で各河川を廻っていくが、大会前ともあり先行者の数が半端ではない。しかもこの日はかなり冷え込み水温もたいぶ下がってしまっていた。ここで冷え切った体を彼女に温めてもらうべく
H田はあっけなく
私たちを捨てて去っていった・・・
ルアーマンの格好で現れたH田しにやっと仲間意識が芽生えていたのに!!!!今後もやっぱり私のデスノートから彼の名前が消える事はないだろう・・・・・・・・・
その後潮を見て舞い戻ったポイントで、K玉が、2度のバラシという失態をやらかしてしまった。彼はタカシ君という弟子に師匠たる威厳を見せなければいけない状況にテンパッタのか!
あまりのマイナスムードにこの日まともに釣をする気のなかった
私も釣をする事に、しかし私の格好はルアーマンの姿ではなかった・・・寒空に薄手の上着・カーゴパンツ・スリッパ履き・・・
大師匠の威厳もくそもない!!
E「いや!いや!釣は格好でするもんじゃないんだよ君たち!」
k玉君次のポイントは2人とも黙って見てなさい。なんて格好つけながらキャスト開始。数投後橋げたの際でボイルがありキャストするも無反応・・・
あれ!これってカッコ悪いんじゃ・・・(^^;)
いや!諦めてはいませんよ。ルアーチェンジして流心まで引っ張り出してヒットへ持ち込んだ。途中タカシ君に70UPの引きを体感させながらランディング堂々の75CM!

あれ!誰か忘れてるような気が・・・・
あっ!k玉が釣ってない。この時最初の言葉が思い出された。
「釣れるまで帰しませんよ」
背中に悪寒が走った・・・
この時すでに時計の針は4時を廻っていた。
早く釣れよと!k玉の尻を蹴飛ばしながら次のポイントへ向かった。次のポイントでもノーバイト!次が最後だぞ!と言い聞かせて河口域のへと向かった。
そこでようやくヒット!
釣を始めて10時間が過ぎてやっとまともにやり取りをしている。
見よ!この20代前半にして私達にも引けをとらないメタボリックな体を!

メタボな体を震わせながらランディングしたのは、堂々の60Up
なんとこの時東の空は明るくなって来ていた。
これで本人もやっと満足してくれた様で釣行終了となった。
開始2投でシーバス釣った初心者のタカシ君はその後の10時間苦痛でしかなかったはずだ。ごめんね!
デスノートに記載する時はK玉の名前を書いてね!!

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