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なむあみだぶつ
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2014/5/26
1周忌法要に際して、尊前への御供物(おくもつ、と読む)に、京都の某店より取り寄せました。
巷で「お東の仏華、お西の御供物」と言われるように、共に芸術品・工芸品の域に達しているように思います。
地方の寺院では今でも報恩講法要の御供物として、「御供物搗(つ)き・盛り」と称される、何千個もの小餅をこねて束にする、いわば「手間をお供え」する伝統が継承されておりますが、都市部ではもはや不可能でしょう。

個人的に、構造がどうなっているのかが非常に気になっておりましたので、思い切って購入してみました。
2対で送料等込みで8万円以上します。・・・「え?!高い!」と思われる方も多いでしょうが、仏恩深きことを思うと納得価格です
。
・・・大体ですね、仏具や法衣類を世俗的な商品と同等な価値観で考える寺に将来は無いと思っています。
白い方は御餅を重ねたもので、「鱗盛り」というのだったかな?
茶色い方は京都の銘菓「松風(まつかぜ」です。松風は石山戦争の際の兵糧(ミリタリー・フード)が起源です。
白餅が中からかびてしまったのは残念でしたが、この構造(企業秘密であろうから写真は非公開にします)は、とくと拝見いたしましたが、それでも素人が真似できるものではありません。とにかく素晴らしい代物でした。
代用品の御供物は当方でも使用していますが、ホンモノは傷みが早く、諸行無常を痛感させてくれ、人の一生もかくありき、と思わせるものでした。
本願寺の法要にお参りされると、御供物が数十対にも上がっています。とくとご覧ください。
仏華に御供物に打敷に法衣・・・他宗のそれとは比べようも無き荘厳さ・・・。これも浄土真宗の宝の一つです。阿弥陀仏の智慧と慈悲を讃える心構え、これこそ真宗門徒・僧侶の矜持というもんです。そういう法物にかかる手間や財を惜しんではならんのです。

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