2020/10/25
先日来、YouTubeに数ある投稿動画の中、皆様に親しんでいただける仏教関連の映像が無いかと見ておりまして、今のところ私が一番のおすすめ動画をご紹介したいと思います。
神戸の真言宗・大本山須磨寺副住職であられる小池陽人さんの
【須磨寺小池陽人の随想録】です。YouTubeを開いて、検索なさってください。
数十本の動画があります。
なぜ浄土真宗の僧侶が真言宗を勧める?!という人(同派の坊さん)が必ずいますね。
そういう偏見があるからなかなか仏教が世に広まっていかない最たる原因でしょう。宗派に一番執着しているのは坊さんそのものです。先ずは仏教がいかなる教えなのか、を説くことが法話の第一義であるべきです。
でも浄土真宗は「法話の目的は仏徳讃嘆」です、と教えられる。それは結論であってそこに至る過程をすっ飛ばしている、と感じざるをえません。だから新しい信者を増やすことが出来ない。引いては宗派の衰退は個々の僧侶の法話の如何に拠る、と私は考えております。
先ず小池さん、顔相がイイ!お大師様のお若い時はきっとこんな雰囲気だったのではないでしょうか? 次には声が優しい!話術と感じさせない話術もすごい。
もちろんよく勉強しておられます。私も小池さんみたいな話が出来るようになりたいです。
秋の夜長、ステイホームのご時世、皆様にもおススメいたします。
浄土真宗系では故・稲城選恵(いなぎせんえ)和上のご法話。これは有難いお話です。今では放送禁止用語連発の抱腹絶倒のお寺でしか聞けないお話。面白いお話と有難いお話は正比例します。
法話の底力、あらためて認識すべきです。

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2020/10/18
半沢直樹が終わり、落ち着いてからの今月の掲示伝道法語です。

私は半沢直樹を視ていて、常に『ダンマパダ(法句経)』の言葉を思い出していました。
「実にこの世においては、怨みに報いるに怨みを以てしたならば、ついに怨みの息やむことがない。怨みをすててこそ息やむ。これは永遠の真理である」
とあります。
この言葉を1951年の【サンフランシスコ対日講和会議】で引用されたのが、スリランカのジャヤワルデネ元大統領(当時は財務大臣)です。
「憎悪は憎悪によって止むことなく、愛によって止む」というお釈迦様の言葉を引用し、対日賠償請求権の放棄を伝え、日本を国際社会の一員として受け入れるよう訴える演説を行い、当時日本に対し厳しい制裁処置を求めていた一部の戦勝国をも動かしたとも言われ、その後の日本の国際社会復帰への道につながる ひとつの象徴的出来事だったと理解されているようです。
『旧約聖書』の「目には目を、歯には歯を」を是とする人々や、解決済の問題を未来永劫蒸し返す某国の振る舞いと、仏教の慈愛とは全く次元が異なります。
身近なところでは店員に対する執拗なまでのクレーム、路上では「あおり運転」、無差別に振り向けられる理解不能な暴力等々、私たちの穏やかな暮らしは、いつ降りかかってくるのか分からない恐怖と隣り合わせです。
企業では「アンガーマネジメント」と称される、人間心理と如何に付き合うか、という概念が生まれています。なんと【日本アンガーマネジメント協会】というものも存在します。
アンガーマネジメントとは、怒らない心を育てる、という意味ではないのでしょう。煩悩のある私たちには日々、細かな怒りが生じています。それとどう付き合うのか、が問われているのです。
いくつかの解決法をお示ししましょうか。
@ 相手の目をジッと見て、とりあえず謝る(目線を逸らさない)。
A 一晩寝る。
B 相手がしょうもないヤツだと思ったら無視する。
C 相手が目上の方だったら、すなおに反省し、むしろ謝意を伝える。
D キレそうになったら、「南無阿弥陀仏×5」称える。
E 半沢や時代劇を見返してスッとする。
・・・これで何とかなるんじゃないか、と。・・・大きい心を育んでください。
何とかならなくとも私を恨まないでくださいね。

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