2021/5/24
たいがいの情報・写真はネットで済ませるご時世ですが、久々によい本を手に入れました。
皇居には「大道庭園(おおみちていえん)」という国賓などをもてなす際にさりげなく、いやそれらはとてつもなく大きく、樹齢600年!ものもあるという盆栽を管理する部署があるそうな。無論、盆栽の代表は松だが、見る人が見れば日本の悠久の歴史と不動の価値観を垣間見るだろう。
皇居の建物だけを見れば巨大だが内外ともに装飾性がない。そこに一つ盆栽が鎮座しておる・・・この西洋の豪奢さとは真逆の美学こそが日本の文化なのでしょう。
ここにはまさに門外不出のコレクションの一部が当書に掲載されています。
直感して「いやいや、こんなもんではない。まだまだ公開できない大御所が控えているだろうな」という印象も持ちました。

皇室編集部・扶桑社刊・4070円・電子書籍あり。

趣味こそはコロナ禍の陰鬱な日々を晴らすものなのでしょうが、見るだけでも楽しいものです。お勧めします。
東本願寺には渉成園(しょうせいえん;べつめい枳殻邸【きこくてい】という離宮のような庭園が、西本願寺には両堂の西側に百華園・飛雲閣内の滴水園という見事な庭園があります。渉成園は観覧できますが、百華園は謎を秘めています。
1億画素レベルの中判デシタルカメラで撮影した、豪華な装丁の庭園の写真集が出ないかと楽しみにしています。・・・時代的にもう厳しいかな?

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2021/5/1
昨年3月に書かれました、熊本県の浄土真宗本願寺派・明導寺様の掲示伝道法語は今なお新鮮さを失うばかりか、ますますそうだなぁ、と思わずにはいられません。
昨春、ドラッグストアに殺到して商品を餓鬼・修羅の如くに求める客を風刺したものです。
幸い、その後マスクにアルコールは潤沢に供給されましたが、今年はモノではなく人々の行動規制・管理が上手くいっていないことに目が行きます。ネット上のコメントは顔が見えないのをいいことに、行政の施策に対する罵詈雑言が目立ちます。相当ストレスを溜め込んでいるのでしょう。日々の生活の中に大きな「社会不安」を感じます。
要はウィルスをいかに封じ込めるのか、といった【公衆衛生学】とは別に、群衆心理をいかにして善き方向に導くのかといった、ある種の【公共心理学】みたいな学問が必要になってきているように思えます。
【行動経済学】では「現在性バイアス」といい、将来の大きな利益よりも目先の小さな欲望を優先する傾向を指摘します。自粛要請(辛抱)を受け入れられず、欲のまま遊びに行ってしまうことです。高齢者の方は「これだから若者は困るネ」とおっしゃりたいでしょうが、高齢者の方も早、クルーズ船に乗って遊びに行ってますからね。
仏教では「調伏(ちょうぶく)」といって、心身を制御して煩悩や悪行に打ち勝つことの大切さが説かれます。
コロナウィルスは伝染病であり、医学・衛生学のカテゴリー(範疇)ですから、徹底的に科学の考え方で対応すべきですが、実社会ではそうもいきません。人が実生活、すなわち生業(なりわい)を営む以上、経済・雇用は命を維持するために欠くことのできない要素です。
この「科学と実生活」との矛盾を如何にして処すべきなのか、という議論が今、求められているのだと思います。各方面の諸賢のご意見、特に宗教界の重鎮方のお考え・お諭しをお聞かせ頂きたいと切に思うのですがね・・・。
ローマ法王さんあたり、何か言われないか、気にしているのですが沈黙してますね。今がある種、チャンスなのですがね。全日本仏教会とか、普段何してるのかよくわかりませんが、全国紙に意見広告とか出したらえぇんとちゃいますか?
人間ってやっぱり怖いですよ。放っておいたらそれはそれで何かあると思いますよ。

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