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なむあみだぶつ
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2021/2/8
引き続きステイホームの日々ですね。いかがお過ごしでしょうか?過日の森喜朗氏の問題発言は論外でしたが、私はオリンピックはやった方が良いと考えます。半年後の未来が見えているからです。
私が何を見ているかって?アレですよ、アレ。はっきりモノを言いますと、また問題発言だと言われますので「沈黙は金」を貫きますがね。ワイドショーを口を開けて見ている人には絶対に分からない未来です。物事は短期的に判断してはいけない、ということです。
さて、今日はさらにおススメの動画をご紹介したいと思います。
お笑いコンビ、オリエンタルラジオの中田敦彦さんの動画です。数々の日本史解説を始め、宗教への造詣も大変深いので驚きました。大変頭のよい御方です。説明力もずば抜けてイイですね。高校生あたりがこういうのを見たらイイだろうなぁ。
下に挙げますのは中田氏が築地本願寺を訪れた際の動画ですが、手がかりに関連動画の閲覧を強くお勧めいたします。

【日本史散歩B前編】築地本願寺〜中田が最も思い入れのあるお寺に大興奮! (←YouTubeにリンク)
ちなみに右に映る、副宗務長の東森尚人さんは、坊守の遠縁にあたります。何卒宜しくご支援のほどお願い致します。
築地本願寺、私も大好きなお寺です。最も浄土真宗の理念を体現している寺院だと思います。

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2020/8/24
結果としておススメの本ではないが、あの石原慎太郎氏がどのような死生観を持っているのか興味を持ったのが当書です。
石原慎太郎氏については今更紹介も何もないが「暴走老人」とも称される、元気いっぱいの御仁である。齢88(もうそんなに高齢だった?!)、『太陽の季節』そのままの人に「死」だの「老化」という言葉はおおよそ似つかわしくはない。・・・そんな人にとって死とはどう映るのだろうか。

対する曽野綾子氏はキリスト教への信仰が人生のベースとしてあり、自らの死に対しても受け入れは何時でもOKといった感じで、達観されている。石原氏はそんなものはまだまだワシには無縁だという態度に一貫されていると言えよう。
ともに稀代の作家による忌憚無きダイアローグであるが、我々一般人にとっても、お二人の相反的な考えのどちらかに収斂されていくであろう。こういう対話形式の本は面白いものです。
コーヒーを飲みながら2時間くらい喋って本にした感じの、読みやすい本ではある。
石原氏は法華経(とくに第16「如来寿量品」を推す)の崇拝者だそう。
・・・いや、石原氏は畢竟、信仰として仏教をとらえているのではなく「哲学・体系」としてしか仏教を捉えていないのだ。すなわち石原氏には「来世観」というものは無く、自らの生死観として受け入れがたいようだ。
対する曽野氏は純然たる「信仰者」の立場にあり、住職として、仏教徒として私は曽野氏のお考えに共感する箇所は多い。
さて、ご縁があれば直接、石原氏にお話ししたいのだが、石原氏はご尊父が熱心な念仏者であったにも拘らず、先ず仏教への理解が不十分である。 本書の90頁にはこうある。
【そういった考え(キリスト教の来世観を受けて)は、仏教にはないですな。お釈迦様はまったくそのようなことは言っていない。仏教での来世は平安時代末期に浄土宗の法然が、人々の恐怖を救うために言い出したんです。極楽というものがあって、南無阿弥陀仏と唱えれば救われると。今でいえば一種のセールス。・・・だから僕は、死は「最後の未知」だと思っていて、何とかそれを知りたいわけです】
とある。ここには絶対に看過できない誤謬が3点ある。
@ お釈迦様は確かに極楽が“ある”とは言っていないが、極楽世界を“説いて”いますが。
A 仏教での来世は法然や親鸞が言い出したことでなく、既に浄土三部経に説いてある点。
B 「最後の未知」を啓蒙するのが、浄土教であることをご存知で無い。
私は石原氏のみならず、浄土教(念仏)に懐疑的なすべての人々に申し上げたい。
◆宗教(信仰)は人間の知識や経験を土台にするが、最終的にそれらを止揚(デカルト的に言えばアウフヘーベン)するものである。
◆上を受けて哲学とは、観念遊戯・脳内散歩・教授や評論家の食い扶持に過ぎない。念仏も僧侶の食い扶持であることは否定はしないが、それ以上の価値を提供している自負がある。
◆論理や数式や言葉で宇宙やいのちを「理解」は出来たとしても、現在の人生苦から逃れることは出来ない。
◆死生観は個人の問題ではなく、家族や周囲の人にも多大な影響を与える。石原氏のように死んだら無に帰すとか未知とかいっても、遺族や知人は死者に寄り添うが、追悼の拠り所を奪ってしまうことへの道義的責任は如何に?
◆騙されたと思って、心から南無阿弥陀仏を称えて欲しい。
以上、寸評了。

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