民主党の代表となった野田氏ですが、衆議院と参議院で首相に指名され、野田内閣として発足しつつあり、民主党の役員とか閣僚の選定が行われているようです。昨夜までの状況では、幹事長に小沢グループの輿石氏、政調会長に前原氏、国会対策委員長に平野博文氏が決定したようです。幹事長を小沢グループの要求通りに輿石氏を起用し、国会対策委員長は鳩山グループの平野氏としたということは、ある意味では党内融和を図ったとも言えるし、煩い小沢グループや鳩山グループを黙らせるための処置とも言えそうです。幹事長を小沢グループに渡すにしても、衆議院議員ではなく、参議院議員を起用したことに意味があるのかもしれませんが、小沢グループには、他に幹事長をやれるような議員がいないという話もあり、小沢グループというのは、当選回数の少ない陣笠代議士が多いのかもしれません。逆に言えば小沢グループというのは、小沢氏の意向で全てが決まるグループなのかもしれません。
政調会長となる前原氏ですが、党務を司る要職であり、地道に汗をかく必要がありそうですが、泥臭い党務などやったことがないと思われ、脇に甘さがある前原氏が政調会長として党をまとめることが出来れば、前原氏にとっても一皮むける可能性もあります。逆にここで失敗すれば民主党の中での立場は、かなり悪くなるような気もします。国会対策委員長となる平野氏ですが、ねじれ状態の現在の国会において、野党との協調というのも重要で、何処まで力を発揮できるのか、興味がある処です。自民党の場合、派閥というものがあるにしても党としてのまとまりはそれなりにあったものですが、民主党は派閥というかグループの寄せ集めで、党としての統一よりグループの考えが優先されている傾向にあり、誰が代表となっても党運営には苦労しそうです。特に小沢グループという党内党みたいなグループや、党のことなど全く考えていない鳩山元首相のグループなど、魑魅魍魎みたいな集まりであることから、民主党の内閣に期待することは無駄のような気がします。
最大野党である自民党はもっとお粗末で、谷垣総裁の馬鹿の一つ覚えとしか思えない「早期解散の要求」だけで、全く何もありません。何があっても「早期解散」としか言わない谷垣総裁ですが、流石にここまで何回も聞くと、「馬鹿の一つ覚え」ではなく、発言している人間が馬鹿としか思えず、こんな人間を総裁として選んでいる自民党そのものも、馬鹿丸出しの党、としか思えません。東日本大震災という大災害が発生し、円高という形で厳しい状況が続いている日本において、次回の総選挙で政権を担う可能性がある自民党ですが、日本の現状を見ることもなく、「早期解散」という低レベルな発言しか出来ない自民党で、こんな政党に政権を任せても、日本が立ち直れるとはとても思えません。今回の震災で被災自治体が発行した被災証明書や無料となった高速道路の利用状況などを見ると不正が横行しているようで、日本人のモラルがそれだけ落ちてしまっているようです。逆に言えば、国民のレベルに合った国会議員しかいないのは当たり前ということで、国民の意識も変わらないし、政治に期待しても無駄、ということでしょうか。

0