我が家には雨水を溜めるタンクが庭に埋めてありますが、この雨水をタンクからくみ上げるために、手押しポンプを使っています。雨水は畑や夏の打ち水に使う予定でタンクを設置したもので、家を建てる時、雨水をトイレ用の水として使うことも可能と言われたものの、そのためにはモータが必要で、また配管なども複雑になることから、止めました。また、雨水をくみ上げるのには、モータを設置するのが便利だと言われたものの、せっかく雨水を溜めていながら、それを使うために電気を使うのでは余り意味がないため、手押しポンプを設置したものです。手押しポンプに関しては、数年前に部品の製造なのか販売なのかを中止するという話があり、補修や修理が困難になる、と聞いたことがあります。このため、金物店などで部品は売っていなく、代品を使用して補修するしかないと考えていました。今回駄目になったのは皮のパッキン(?)で、その部分がすり減ってしまい、菅との間に隙間が出来、水がくみ上げられなくなったものです。
代品となりそうな物を探しに金物店に行って相談してみると、何と部品があるとか。手押しポンプの中のパッキン用皮と、くみ上げるための菅の中に入れる丸い木がついた部品を売っていました。その形状が何となく自分の家のポンプの部品と違うことから不思議に思っていましたが、手押しポンプには2つの形式があり、金物店で売っていたのは35というタイプでした。我が家に帰ってポンプを確認してみると、32という形式らしい番号が手押しポンプの表面にあり、どうやら形式が違うようです。当然、パッキンとして売られていた皮も35タイプ用で、32タイプのポンプに使えるかどうか不明ですが、とにかくこれを使うしかありません。手押しポンプを部分的に分解し、中の木がついた部分を取り出し、最初に木の周りにパッキンを付けたものの、ポンプの中に入らず、どうにもなりません。仕方がないので皮をなめし、少し薄くしたもののこれでも駄目でお手上げ、という感じでした。
仕方がないので古い皮がついた部分をはがしてみると、木の周りが5mm程度斜めに削られており、ここにパッキン用皮を釘で止めるという構成になっていました。古い皮を止めていた釘を全て抜き、なめして少し薄めにした新しい皮をその部分に巻き、釘で固定して補修が完了です。ポンプに取り付けてみると、幾分固めであるものの、最高、という感じで水をくみ上げれるようになり、補修成功、という感じです。使ったパッキン用皮は、やはり32タイプには厚すぎるようで、なめして幾分薄くしたことが正解だったようです。子供の頃、このタイプの手押しポンプは井戸水をくみ上げるのに使っていた記憶があり、現在は皮が使われているパッキンの部分は、布を使っていたような記憶があります。このため、パッキン用皮が手に入らなくなった場合、下着などの古着を使って代用するという考え方もありそうです。また、最悪の場合、モータを設置することも考えられることから、無理に頭を悩ますことはなさそうですが、手押しポンプというのも風情があることから、なるべく長く使いたいと考えています。

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