中国のアメリカ系企業の子会社(?)である上海福喜食品において、期限切れとか返品された製品の肉を再利用したとかの問題が発覚し、上海福喜食品の製品を販売していたマクドナルドなどの売り上げがかなり減っているようです。中国で生産された食品に関しては、これまでに種々な問題が発覚しており、毒入りの粉ミルクとか、下水から取りだした食用油の話とかがあったものの、他人事と思っていましたが、今回はどうやら他人事では済まない感じです。数年前、毒入りギョウザ事件というのがあり、中国製の食品は危ないという話が広まったものの、その後は比較的鎮静化していたような感じでしたが、今回の問題発覚で、その危険性が再認識されたような気もします。毒入りギョウザ事件は特定の従業員が起こしたものでしたが、今回は工場ぐるみで製品を製造していたようなので、前回より問題が大きそうです。
新聞報道やネットでの情報を読んでみると、工場幹部が率先して不正を行い、しかも上海の検査当局と癒着した状態だった、とのことのようで、何でもありの中国らしい事件かもしれません。この会社、米系企業ということで、本来であれば米国人が常駐し、品質管理を行うはずですが、実際には中国に任せたままということのようです。コストダウンということで、親会社からの価格要求が厳しく、収益をあげるために不正を行っていたような気配もあるものの、自分では絶対食しないような製品を製造して販売するというのも納得出来ませんが、ある意味では、中国らしいとも言えます。製品を食べて食中毒を起こしたという話はないことから、今のところは大きな問題になっていませんが、もしかしたらアメリカでは親会社が消費者から損害賠償という形で訴訟されるのかもしれません。
自分の場合、あまり外食しないとは言うものの、全く外食しないわけではありませんが、こんな形で影響を受けるのは嫌なので、安いものを買うのではなく、製品に見合ったと思われる価格の物を買うようにしています。孫たちがマクドナルドを利用することがあり、期末に優待券が配られることからマクドナルドの株を買いたいと連れ合いが言っていましたが、どうやら買わなかったことが正解のようです。今回の問題に対するマクドナルドの対応を見ていると、今後とも同じような問題が発生する可能性も感じられることから、マクドナルドの株を買うのは控えた方が良さそうな気もします。デフレということで低価格を追及するのは良いとしても、中国でも人件費が上がっており、おまけに従業員も集まり難いという話もあるし、中国人としては、今回の問題は別に珍しくもないという話もあることから、中国製の食品を食べる場合、それなりの注意と覚悟が必要なのかもしれません。

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