雪と雨
冬型の気圧配置となり雪が降る。
魚津の海岸線を通りかかったら、道路際の防波堤を隔てた海から白いもやが掛かっているのが見えた。水温がまだ冷え切ってなく、降りてきた冷気が海面上で暖められ霧状になっていたのだと思う。気になって車から降りて様子を眺めてみた。すると幾つも幾つも迫り来る大きな波に数人のサーファーが戯れているではないか。海の色、波の色、空の色、そして怪しげなもや、そのなかに浮かんでいるサーファーたちはまるで絵の中に溶け込んでいるようだ。この時期として感覚的に違和感を覚える以前に、波間に上下する彼らの姿があまりにも自然に目の中に入ってきた。なんだか知らないが、冬山の登攀シーンを思い浮かべてしまった。
本棚 追加
『凍』 沢木耕太郎 著 ★★★★★ 新潮社
あまりにもすごすぎる山野井夫妻のギジュンカンの登攀劇

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