上野でメキシコ料理を食べようと思ったら満員だった。上野といえば寿司か海鮮丼かケジャンの食べられる韓国料理と私の中では相場が決まっているのだが、頭の中がメキシコ料理体制になっていたので和食はやめてHABでフィッシュ&チップスなるものを食べてみた。ギネスビールをグビグビやりながら(これが実にビターでウマイ!)タラとカレイのフライを食べてみる。フィッシュ&チップスの本場イギリス人の味覚はとにかく悪名高い。今までフィッシュ&チップスに手を出すのが躊躇われていたのもそのためだ。
ビネガーをかけて食べてみると、思っていたほど悪くない。ギネスのつまみとしては合格だ。しかし、料理となるとイマイチ物足りない。味の手ごたえがない。お腹はいっぱいのはずなのに何だか食べた気がしない。ギネスをもういっぱい飲んでしまった。
最近日本食が外国人に受けているらしい。世界3大料理に勝るとも劣らないそうだが、ベスト3に食い込めない原因は生肉(魚)を食べられる民族が少ないかららしい。刺身を出されて「料理をして食べられる状態にしてくれ」という外国人もいるらしい。
しかし、日本人の私に言わせてもらえば魚は生の状態のほうがそれぞれの味の違いが楽しめると思うのだが。フィッシュ&チップスも美味しいけど、それが主食ってどうよ、英吉利人?海外で働く日本人の板前はまずはたたきやマリネの状態にして現地人が生魚になれるよう地道に(味覚を)調教しているらしい。是非、頑張っていただきたいものだ。
劇団員は貧乏と相場が決まっている。私だってそうだ。食い物のことばかり書くと身の程知らずだと言われそうだが、私は食道楽だ。これからも食については大いに語ってゆきたいと思っている。(また劇団火扉の仲間役者も妙に食道楽が多く、実にかわいくない集団なのである)

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