先日いきなり青年座の高木先生から電話がかかってきてびっくりした。今度「演劇創造プロジェクト神奈川」という横浜、神奈川を中心に活動する演劇人たちによる「横浜フリンジ・フェスティバル」という演劇祭を開催するためのプロジェクトの設立パーティーがあるから参加しないか、というのだ。
私のような何のバックボーンもない演劇人にとってこういう話は正に渡りに船だ(というかここまでやってこれたのもほとんどそのお陰だが)、というわけで行ってみることにした。
会場は相鉄本多劇場。若手からベテランまで結構な数の演劇人やパフォーマーが集まっていた。理事長は岡部耕大さん、副理事長は大橋泰彦さん、監事として山田太一さん、ふじたあさやさん、民藝の渾大防一枝さん、本多劇場の本多一夫さんなど早々たるメンバーである。
第一部がパネル・ディスカッションという形式で理事方が「横浜フリンジ・フェスティバル」のプレゼンを行い、監事方と意見を述べ合うもの。高木先生を含む理事方の登場の仕方が何かファッション・ショーみたいで無性に可笑しい。モデルみたいな高木先生(微妙にオシャレでカッコよかったのが余計に可笑しかった)を前に笑いをこらえるのに必死だった。それはともかく、懇談会の内容も山田太一先生の鋭く厳しい意見なども飛び交い、なかなか刺激的で面白かった。普段小劇場などという閉鎖的な世界で活動しているので(最近ではその閉鎖性が一番恐ろしいと思うようになった)、外の世界の意見に接するととても刺激になる。この緊張感を失ってはいけないのだ!
第二部は会場内での立食パーティー、高木先生とも話せたし若林さんと「トランス」で共演していた鈴木佐利さんにも会えたし、さらにはヒメイチの加藤さんまで来ていて大いに驚いた。
それ以外の人とはほとんど面識がなかったので、著名な先輩方とはあまり話す機会がなかったが、事務局長を務めている大西一郎さんとは多少だが面識があった。吉村八月さんと日本演出者協会コンクールに参加した時に何回かお会いして大西さんも覚えていてくれたのでとりあえず主宰するネオゼネレイター・プロジェクトの芝居を観に行く約束をした。studio soltという劇団の人たちもそれを観に行くというのでついでに一緒に飲む約束もした。こうやってちょっとづつでも外の世界の人たちと積極的に繋がって行くことが大事なのだと思う。
でも何よりも嬉しかったのは高木先生と一緒に帰れて色々話ができたことだ。青年座研究所の所長をされているので吉村八月さんのように勝手に恩師などと呼んではいけないのかもしれないが、それでも私がこの人から毎回教わることはとても多く、大きい。

0