病状は悪化の一途を辿っていた。
目の痛みが尋常じゃなくなり、夜も眠れない。
まったくの盲目状態なのでカミさんに手を引いてもらって、もう一度眼科に行ってみると、日曜だということで非常勤の医師が診療に当たった。角膜が瘡蓋のようにはがれて神経がやられていて、一昨日来た時よりも悪化しているということで眼帯で処置した。
前回来た時に何故眼帯処置をしてくれなかったのか、とカミさんが詰め寄るとその医師(外国人だと思われる)は、「前回は私が診断したわけじゃないから解らない」の一点張りで説明しようとしなかったので、カミさんがブチ切れてあわや一色触発の場面もあった。
実は私にも思い当たる節があって、一昨日医師から目薬を処方してもらったのだが、何せ目が殆ど見えないので、目薬を差す時距離感がうまくつかめなくって、思い切り目をついてしまった。あの時は思わず飛び上がるほど痛かった。
とにかく誰かに手を引いてもらわなければ外も歩けない。しかし、家の中でただじっとしているのも中々苦しいものだ。
今日はカミさんが休みだったので、手を引いてもらって妹の誕生日プレゼントを買いに行った。最近ようやく料理をするようになったのでエプロンをやろうと考えていたのだが、目がこんなになってしまったため自力では選べない。カミさんに任したらミニーマウスの真っ赤なエプロンを選んだようだ。ディズニー好きの妹にはいいかもしれない。
それにしても、駅まで歩いて高々10分足らずの距離だったがエライ疲れた。
当たり前のことができないこの生活の辛さ。
試練である。

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