オールナイト帰りで2、3時間しか眠れなかったがほとんど疲労感はない。
投票に行ってから、「たまにじ」で共演したチヨさんの結婚パーティーに向かう。役者仲間は金がないから金のかからない催し物ということで多摩川の辺でパーベキューをすることになっていた。本当は16日の予定だったのだが、台風が接近したため今日に延期になったのだ。
今日は以前から我が家のダメ犬トッポの面倒を見るように頼まれていたので、一緒に連れて行くことにする。
チヨさんはすでに身重になっていた。誕生予定は10月だという。おめでとう!
出席者は殆ど面識のない方たちばかりだった。劇団民藝関係の方たちが中心なのかもしれないが、チヨさんの顔の広さが伺える大人数。
さて、その大人数でバーベキューが始まるという正にその時、せっかく用意しておいた炭を新郎新婦が家に忘れてきたことが判明。新郎と仲間数人が近所へ買いに行く破目に。早くもパーティーは前途多難な様相に。
さて、メインイベントがお預けになっている間、知らない人たちばかりなので積極的に話しかけていかなければならなかったのだが、トッポが膝の上から離れないので身動きが取れなくなってしまった。実はトッポはコミュニュケーション大嫌い犬なのである。人間のみならず同じ犬でさえも接触を極端に嫌がる引きこもり犬なのである。だから人混みの中にいるとパニックになって、飼い主の膝の上から動かなくなってしまうのだ。ブルブル震えて縮こまっているトッポをそのままにしておくわけにもいかず、私は座ったまま誰かが話しかけてくるのを待つだけの、それこそコミュニュケーション苦手君のようになってしまった。
また、そういう時に限って犬好きの人ばかり話しかけてくるのだ。
私ははっきり言ってペットトークというものに慣れていない。よく公園などで見知らぬ人同士がペットの話題を延々と繰り広げていたりするが、私はそういうのが実は苦手なのだ。だから、他のグループのおばさんや女の子が「わぁ!かわいい!」「名前なんていうんですか?」「何歳ですか?」とか話しかけてきても、どう受け答えしていいのかよく解らない。「…はぁ、トッポといいます」「…六歳です」とかそれこそコミュニュケーションダメ君のようにボソボソと答えても、それ以上ちっとも盛り上がらない。トッポの方も完全に引いているから余計に盛り上がらない。
そのようにペット好きの人を引かせまくって所在無さげにしているとようやく炭が届いた。とりあえず皆で乾杯し、肉の準備をして、新郎が炭に火をつけたその正に次の諸ン間!
一転俄かに掻き曇り、ボツリボツリと文字通り音を立てて大粒の雨が落ちてきたではないか!
果たして目出度いパーティーの命運はいかに!
…次回に続きます。

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