ウミユリの冠とクリーニング
クリーニングによって姿を見せたウミユリの花(冠)の部分
11月10日(土)、日高高校の化学講義室をお借りて夏の中国貴州省への化石研究の旅の成果を持ち寄って交流会を開きました。今回は貴州省西から東へ2300キロメートルを移動しながら、少数民族の文化にも触れてとても有意義な旅でした。
その旅のまとめを印刷した冊子もできあがり、楽しかった思い出を語り合いました。
カッターナイフを使ってクリーニングをする藤田氏の実演
いくつかの貴重な化石などを改めて見せてもらいましたが、事務局の藤田氏がカッターナイフでクリーニングして掘り出した「ウミユリの冠」に感動しました。
ウミユリの茎の目立つ化石として持ち帰ったのですが、よく見ると裏側に花(冠)にあたる一部分が見えていたのでカッターナイフを使って覆っている石を取り除いていくと、写真のような見事な冠の部分が出てきたというのです。
もとはこのウミユリの軸が目立つ化石でしたが、裏側に冠が隠れていたのです。
藤田氏は時計をも直す技巧をもっていますが、実体顕微鏡も利用しながらカッターナイフを使ってのクリーニングの仕方を見せていただきました。そして、持ち寄った化石のいくつかをクリーニングしてみることになりました。なかなか根気の要る仕事です。でも、カッターナイフでもクリーニングできることを学びました。
ウミユリはウニやヒトデ、ナマコなどに近い棘皮動物の一種で、古生代に繁栄した生き物です。
出来上がった旅のまとめの冊子

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