えー、大変今更ではありますが。
マリア様がみてるのスピンオフ作品「お釈迦様がみてる」の
シリーズ第一巻、紅か白かの感想記事を書いてみたいと思います。
『以前、別冊コバルトに短編が載ったときに
「紅か白か」部分の感想は一応書いていたし、緊急ではないかな。再読したら書けばいいか』
と軽い気持ちで書くタイミングを逃がして早1ヵ月半。
書かないという選択肢は自分の中ではナシだったので
たとえ誰に今更と言われようと書くのです!
……とは言え読んではもらいたい。お付き合いいただけたら幸いです。
大した事が書けそうにないのがまた泣けますけど。
この記事は「お釈迦様もみてる 紅か白か」の
ネタバレを含みますご注意下さい。
一応。
さて、前半の「紅か白か」に関しては
基本的に雑誌の時と内容は変わっていません。
が、改めて思ったこと、加筆のこと、何も書くことがないわけじゃないですね
源平制度のこと
相変わらず花寺はケッタイな学校で、
この源平制度、いったい何の為にあるんだろう、とか
いじめや諍いを生むだけなんじゃないか、とか
しかもリリアンの姉妹制度と違って学校ぐるみなんだよなあ、とか
わりと否定的に考えてしまうのですが
それは祐麒が振り回されるのを見て楽しむというスタンスでなく
祐麒に感情移入して読むからなのでしょうか?
自分が祐麒の立場だったら、とても耐えられそうにないですし。
少し発想を変えて、自分が花寺高等部の生徒だったら?と考えると
うーん、どうなんだろうなあ
自分自身はずっと運動系の部活に入っていたけれど
なんか源氏って怖いイメージがありますね
ああ、こう書いたら「高校の運動部って怖そう」と
高校入学時は考えていた事を思い出しました。懐かしいなぁ
中学までやっていたスポーツをやめたのには
高校のその部が怖かったから、辛そうだったからというのが多大にあった。
かといって、結局は客観的に見たらもっと厳しそうと
思われるかもしれない部活に入ってるんだから、分からないよなあ
自分でも昔の自分が何を考えていたのかって。
閑話休題。
リアルにイメージできないけど源氏が何か怖そうなのは事実。
あれ、でも勉強に自信がある人が平氏に行くんですか?(進学率とか変わってきそうだな…と無粋な想像が浮かんできたけど省略。でも花寺って進学校のイメージがある、大学にも推薦ではなかなか行けない高校なんですよね)
仲の良い友達がこっちに行くらしいから自分も、
なんて決め方をする可能性もあるし…。
決められませんよ、こんなの。
そういう意味では祐麒の悩みは良く分かるし
そもそもこの制度何のために(ry って、最初の話に戻っちゃった。
自分は源氏とか平氏とか関係なく気の合った人と付き合いたいけど
花寺って舞台をリアルにイメージ出来てないだけかな
やっぱり自分の学校生活を投影しちゃう。
祐麒のこと
なかなかハードな学園生活を送っていますね…。
あまりに主人公が理不尽な目に合うとイラッと来るので
ほどほどにしておいてあげて欲しいのですけど、どうも釈迦みては
彼の受難の物語と言っても差し支えない内容になりそうな予感も。
祐麒の過去が描かれたのは興味深かったです。
マリみてにちょくちょく出てきていた時には想像も出来なかったけど
やっぱり彼も色々悩んでるんだなって感じで良かった。
マリみての「will」内で祐巳が聖さまに私を大学生にしてくれたじゃない、
と言われて人の人生を左右してしまうなんて、と
うろたえるシーンを読み直すとやっぱり自分の事だと「半分しか」なのかな、
とは思えます。厳密には本人に言われてるんだから違うかもしれないけども。
自分が気付けた数少ない加筆シーンである祐麒に双子がいた疑惑、
解決編の祐巳は大物過ぎて見ていてあまり気持ちが良くなかったですが
祐麒の性格が形成された要素として重要エピソードなのでしょうね
深く考えてみると面白そうな気配
柏木と祐麒のこと
パラソルをさして174ページ〜175ページの会話
>「うちの弟には手を出さないでくださいね」
>「……」
>「もしかして、もう何かしちゃったんですかっ!?」
正直者ですね。この沈黙は
「キスは手を出したうちに入るのだろうか」と悩んだ一瞬ってとこでしょうか
男が好きなのは本当、という台詞に信憑性がこれ以上無いほど増したわけで祐麒の身がどんどん心配になってきました
アンドレの憂鬱のこと
とりあえず、まず言える事は「礼一」を「れいいち」と読んでしまうという事。
これは無理だ…!「祥子さま」→「さちこさま」は数巻読む頃にはすっかり慣れて
今では「しょうこ」と読むことが逆に困難だろうけど
「よしかず」に慣れられる気がしないなあ。
いやまあどうでもいい事ではあるけど。
そして微妙に変化球なのか直球なのか分かりすらいぞアンドレ。
ランポーの本名予想とか、高田小林のアダ名予想とか、
そういうあからさまな作者の思惑に乗るのは癪だけどつい考えちゃうなあ
まあわざわざ書くほどうまい予想は見つかりませんけど…。
もし仮にいいの思いついたら今野先生に手紙で送ってみるとか良いかもですね
マグネット高田という謎の電波が飛んできたけどこれは無視しよう
アンドレ先輩は嫌な人理不尽な人というイメージがまだ濃いのだけど
読み返していたらなかなか一途で面白い人という印象も。
主人公が理不尽突きつけられるのって苦手で第一印象がかなり悪いので
まだ引きずってますけど、人気の出そうなキャラではあるかもしれない?
一年目の学園祭2つが書かれる事があったら是非見てみたいですホント。
そこでもアンドレ視点は大事にしてもらいたいかもしれない
ああ十分自分もアンドレファンになっているんじゃないか
物語自体の内容は例の安来節セット(ルビは「やすぎぶし」になってましたね)の入手エピソードで、一年生の伝統というのが
勘違いだったなど色々裏も明らかになりました。
こういう登場人物が言ってる事が事実とは限らない、というのは
面白いところです。特に自分はすぐ信じてしまうので。
はてさてこの次の年はいったいどうなったのか…それも気になる。
2年目編の生徒会の構成はどうなっているんだー
後継者は?軽井沢でモカソフトを買わされていた後輩って??
確かにこれはシリーズ化して欲しいし、ここで終わって欲しくないですね

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