中編からちょっと間が空いてしまいました。
もはや遅れ気味とかそういう問題じゃない気もしますが、
後編は短編の感想と「イン ライブラリー」とのつながりについて。
相変わらず
新刊のネタバレを含んでおります。
(もうあまり気を使わなくてもいいかな〜。少なくとも非書下ろしについては。)
・「静かなる夜のまぼろし」
チャオソレに続きやって来ましたロサ・カニーナ。
このロサ・カニーナという薔薇はローズヒップティーに使われる事でも
有名ですね。「イン ライブラリーT」のラストはその為の連想。
しかし…本編でローズヒップティーがロサ・カニーナと絡めて
出たことなんて今までありましたっけ。
ファーストデートトライアングルあたりを確認してみましたが
志摩子さんと一緒に薔薇の館で飲んでいたのは玄米茶でした(^^;
見所は…うーん。先々代の薔薇さまが見られたあたりかなー。
「占い師」はマリみて史上一番得体の知れないキャラクターでしょう(?)
・「チョコレートコート」
三奈子さまを登場させて繋げましたね。
二人のその後の様子までフォローされてますが…
辛いですね、卒業式でロザリオ投げつけるなんていうのは
やはり相当目立ってしまったのでしょう。それを考えると
黄薔薇革命の時の新聞部、そっとしといてやれよ、と思います。
…自分は結構こういうせつない系の話(?)を好かないタイプの人間です。
何ていうか、レイニーブルーのまま終わっちゃってる感じ?
消化不良を起こします。
さて、二人の内、図書委員だったのはどっちでしょう。
ボランティア部に入っていなかった、真純の方が怪しいかな、
とか思ってますが委員会と部活の詳細が分からないし闇の中。
さて、三奈子さまと瞳子ちゃんの会話の「含み」ですが
コレ、皆さんはどう読みましたか?
自分には「祥子さまの行方不明が気にならないのね?」
というような意味にとって、
“松平瞳子は祐巳さんのライバルになるかと思ったけど、瞳子ちゃんも祐巳さんの魅力にやられたか”
という解釈をするのが限界です。
自分の願望が混ざった上に浅い読みになっているかもしれません…
何かいい解釈ありますでしょうか。
・「桜組伝説」
異色作。
ネット上では二年だけ桜組な理由は神様(今野先生)の
ミスという説が主流になってますが
その名の通り桜組の伝説にまつわる話です。
初読の時、ここら辺の導入はいささか強引な気もしてましたが
もしかしたら誰かが出てきては、次の話のとっかかりを作る、
というパターンに飽きを感じたという事なのかもしれません。
…やっぱまだ眼曇ってますか自分?
誰視点かに注目したりしてみると、
桜組伝説は“教師達が主役”の話と言えるかもしれません。
それに気付いた時はやられた、と思いましたね。地味だけど。
・「図書館の本」
これだけは詳しく書くワケにはいきません。
考えてみると「イン ライブラリー」との繋がりも
結構いい感じな気がしますし、個人的には
今回の短篇集で一番の作品だと思います。
初めて読んだのはコバルト本誌で発表当時でしたが、
買って良かった、と本気で思えました。
…細かいトコロを挙げていくのも楽しそうなんですけどね、
自分はやるとしても、他の所に行ってやる事にします(それもどうだよ)。
類似点はいくつくらいあるんでしょうね

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