乙一先生の著作「ZOO」。
自分は分冊した文庫版を買ってやっと読むことができたのですが、
これはいい本です。
黒い話が多く、傾向的にそーゆう話は好きじゃない事も多いけど…
これには勝てません。負けました
舞台も登場人物も違う計11作(文庫では)の短編達、
人によって好みが違いそうだし、どれが一番面白かったかとか
他の人の意見も聞いてみたい作品ですね。
(短編集を読むといつも思うことでもあるけれど。)
自分の場合は…「カザリとヨーコ」「SEVEN ROOMS」とかも好きだけれど、
ここは「Closet」を推していきたい。
今この作品を自分のストライクゾーン的に「直球ど真ん中」と
表現しそうになったが、よく考えたらこんな作品が直球なハズがない。
自分は野球に例えるなら、ストライクになると見せ掛けて直前でボールになる
変化球に対応できずに空振るのが好きなのだ、たぶん。
もしくは、ボールになると見せ掛けて直前でストライクに以下略。
でも、この例えでZOOを語るのには限界がある気がする。
変化球が何回も変化するのは当然として、ミットに収まるまでの間に
いつのまにか飛んでるのが野球のボールじゃなくなってたりする感じ?
スパン!といい音を立ててミットに収まる冷蔵庫。
しまったまた打てなかった!
自分で何を言ってるのか分からくなってます、ごめんなさい
とりあえず読み終わったあと乙一作品読んでて良かったと思った。
ちなみにこの前文庫化された短編集「失はれる物語」で一番好きなのは
「しあわせは子猫のかたち」です。次点、「手を握る泥棒の物語」。
こっちは白い話が多くてわりと安心して読めますね。
「Closet」と「しあわせは子猫のかたち」は全然方向の違う話ですが
このチョイスには選んだ自分の好みがよく出ている気がする。
今度、他のサイトの感想めぐりでもしてみようかなー。

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