次の週末にスケートのテストがある。去年の夏からきょんなきっかけで娘と始めたフィギュアスケートなのだがさすが子供は体得するのが早い。まだそんなことできないのと7歳に言われても、できませんよと答えるしかない。
子供はスイスイ滑ってこけるのも身軽、そしてこけるほど体が覚えるのも早い。それは重々承知なのだがやっぱり怖いしこけたくないというのが本音。へっぴり腰時代はかろうじて終わったがひやひやするのは変わらない。
車の免許のときといい、身に着くまで人より長くかかるのは自覚しているがスケートはこけたら骨折かもしれないと思うと仕事はどうなる、そもそも家までどうやって帰るとか余分なことを考える分だけ大人は損だ。
それにしても前回一度テストに落ちているので今回落ちるとなんだかやる気をなくしそうで、昨日は朝からそさくさと支度をして練習に行った。リンクが一般にオープンされる約2時間5ドルで利用できる。もうちょっと照明を明るくしてほしいところだがこの値段なのでしょうがない。いつもは子供でいっぱいだが平日の朝なのでどうかなと思ったらお年寄りのみ。
アイスホッケーのスケートを履いた男性が2人、フィギュアスケートの女性が3人でみなさまそれはもう軽やかに滑ってみえるのでスケート同好会かなと思ったが、しばらくすると女性陣のプライベートレッスンが始まった。片足でスイスイ、スピンまで組み込まれたプログラムに見とれていると、他の方も個人練習でクルクル、その周りをホッケーのおじさま方が高速で走ってみえるというハイレベルなリンク。もたもたしている私を上手に避けていってくださる。
話を戻すと、去年の夏娘がスケートを始めた時一緒にやるのはジェーソンのおばさんだった。もう一度スケートがしたいとずっと思っていたのよと、娘がちょうどいい年齢になったのを見計らってレッスンに誘ってくれた。ところが1回目のレッスン終了直前、まるで一本の木が倒れるようにどこを曲げる間もなくまっすぐ後ろに転倒。幸い大きな髪留めがクッションになって頭部も無事だったが、この恐怖体験のせいでさっさとやめてしまった。
彼女も子供のときにフギュアスケートを習っていた一人で滑り出しは好調だったのに、私に恐怖イメージだけ残して去っていった。思えばあれから早1年、またもうすぐ6月がやってくる。娘はレベルの階段をとんとん拍子に駆け上がり、私は3段目で早くも登り損ねたが、これを前向きに考えると最初大いにてこずるのはいつものパターン。なのでここをクリアーすると後は結構スイスイいったりしてと期待、せっかくなので目標は大人クラスの基本過程6つを終了するとして後4つ。この週末でパスすれば同じペースでもあと1年ということになる。
そんな計算をしながら練習していたがそろそろ時間となり、更衣室兼トイレに行くとリンクで一緒だったおばさま方「今度の予約は水曜日なのよ。」って通院のお話に花が咲いていた。
この辺りは雪国なのでアイススケートが盛んで、習っていると言ってもそれほど珍しくもない。女の子もアイスホッケーをしているしチームもある。冬は近所の池が凍ればそこがリンクになり、スケートなんて縁のなかった私にはところ変わればだが、娘にとっては将来芸は身を助けるでなにかの役に立てばいいし、できることが一つでも多いのは楽しい。体を張ってきっかけを作ってくれたおばさんに感謝。

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