また季節は巡りイプスイッチでも最近やっと木々の新芽が出そろってきた。まだ黄緑色のやわらかくて可愛い葉っぱがそよそよしているのを見るととてもすがすがしい気分で、暑くもなく、寒くもなくまだ外にいても蚊もいないこんな季節はなにをしていても気持ちがいい。
(ライラックの木、まわりにとてもいい匂いが漂っている)
春の庭はお馴染みのクロッカスが真っ先に雪から顔を出すのを皮切りに、球根類がどんどん花を咲かせ、次から次へとあれもこれも咲き始める。B&B周辺にある一本貴重なソメイヨシノの桜が咲いたのも遅く、まだ今月の話だったように記憶している。
その桜の花の塩漬けをしようと思い、娘を誘ってちょっとだけ花を拝借に坂の下まで降りて行き、木の下で頃合いよく開いている花を探していると、娘が「どんなお花がいいのお〜。」と木の上に登っている。5歳の子供とはいえそんなに大きくない木なので彼女の重みで枝が折れないとも限らず、引きずりおろして改めて手の届くところで少々頂いてきた。
その帰り道、毎年秋にきれいな紅葉を見せてくれるシュガーメープルの木の芽が歩道に出ているのを見つけたのでそれも拝借。我が家にも赤く紅葉するあこがれのシュガーメープルの木を!と鉢に入れサンルームで大切に育てているのだが、遊びに来た友達に「これでいつメープルシロップ取れるの。」と言われ、確かにあまりにも小さいのでつい笑ってしまったが、私の目的は紅葉なんですよ。
今年は家族で張り切ってまだ寒いうちに家の中で種から始めた野菜達だが、5月の今時点で3cmくらいしかない。夏までにちゃんと大きくなってトマトやキュウリになるのだろうかという、毎日見ていて不安になるサイズ。ホームセンターなどにいくと苗を沢山売っているが、成長ホルモンでもやってるんじゃないのと思うほど太くて大きいので、今まで育てた努力も忘れてついあっさり立派なのを買ってしまいそうになる。
最近、実家の母も庭の写真をメールで送ってくれた。小さいながらいつもきれいに手入れがされ、花があちこちで咲いている。私がまだ若かりし頃、母が気にいって植えたスパニッシュビューティーというバラが今ではすっかり大きくなって咲いているのも写っていた。ピンクのひらひらしたスカートのような形の花でとてもよい香りがする。いつだったか、花がよくついた年に花びらを集めそれを湯船に浮かべてバラ風呂をし、母とお姫様気分やねと言ったのが今でもいい思い出だ。
(ジャスミンのような匂いのする水仙)
その送ってくれた写真の一枚に、多分母が庭仕事の途中で立てかけたであろうシャベルが目にとまった。写真に母は写っていないのだが、シャベルが仕事をいていた母のことを語っているようでしばし見入る。
(ハミングバードが来てくれた花)
今年はハンギングバスケットと鳥のえさ入れが新しく庭に加わったのだが、どうにも鳥が来ない。長年ジェーソンが、鳥のえさをするとリスが来ていたずらするから嫌だと言っていたのだが、今年はどういう風の吹きまわしか母の日を前にすんなり了解され、その頃から吊るしているので早10日は経っているのだが、私が見たのはえさ場に鳥が2羽、ハンギングバスケットの花にハミングバードが一度来たっきりでそれ以降どなたもいらっしゃらない。
庭の向かいにお隣の犬がいるせいか、ついでに時々猫もうろうろしているので怖いのかもしれないと場所を移動させたりするのだが、今のところ効果がない。鳥がえさをついばむのをキッチンで見ながらお皿洗いというのが私の夢なのだが、何が悪のか鳥はいっぱいいるのに寄りついてくれない。そんな中悲しいことに一番寄りついているのはバスケットに水をやる、雨が降る前にえさを家の中に入れるとかしている私自身。
なんとなく原因だと思っているのは、娘が「鳥が来るように。」と言って置いた、お風呂のおもちゃのせいではないかと首の角度を変えたりするのだが、どう置いてみてもギョロリとした目はそのまま。娘には悪いが、一度こっそりおもちゃの鳥を家の中に入れたら、そうとは知らないジェーソンが「あ、これ鳥のえさ場に置くんじゃないの〜。」と言ってまた外に出してしまい、どうやらあの2人はおもちゃがある方がいいと思っているようなので多数決に負けた気分でそのままにしている。
相変わらずこんなのたわいのないことで明け暮れる日々だが、B&Bはまだ寒かった4月から早くもシーズンに入ったようなバタバタした日もあったりで、3月半ばまで日本に帰省していたとは思えないほどずっとイプスイッチにいるような気がする。
(今年も楽しみなイチゴ)
B&Bを始めて今年で8年目になるが、新しいシーズンが始まるごと初心にもどり、日々やるべきことをやり、どうか今年も無事に過ごせますようにと思う。
そして、いつも変わらずB&Bと私たち家族を支えてくださる多くの皆様に感謝いたします。今年もどうぞよろしくお願いいたします。

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