2006/1/31

↑ 「あの人、エサ持ってないらしいよ」 「まじでー?」
鍋の仕上げに、豆腐と春菊。
蓋をして、3分ほど蒸して出来上がり。
蓋を取るとモワリと湯気のむこうに、しんなりした春菊。
そして春菊の上には、1匹の青虫。
、、、青虫(1p)。
言葉を失う2人。
おもむろに僕は箸を伸ばし、
ヤツをつまみ、流しへ連れて行く。
畑から春菊について来ちまったんだろう。不幸な。
えー、どうフォローするべきなのかな。
気まずい雰囲気の中、僕は言う。
ヤツは緑色だった。
きっと春菊しか食べていないに違いない。
だからヤツはキレイだ。
この鍋、食べても大丈夫だと思う。
意外にも、作戦成功。 腹が減ってたからか。
鍋はすっかり食べ尽くされ、
残ったつゆはおじやにされ、2人の腹の中に。
大人って強い。
小学生の頃、
母親の作ったポタージュの中に虫が浮いていた。
こんなもの食えない、と僕は食卓を後にし、
部屋でひとり、パンをかじった。
繊細だった自分よ、カムバック。

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2006/1/30

↑ 「なぁ、太っただろ?」 「、、、、にゃ(否)」
タイムカプセルってどうなったんだろう。
小学生か中学生の頃、タイプカプセルというものが流行った。
学校主導型で、作文を書かされた。
たしか未来の自分への手紙みたいなのだったと思う。
巨大なガチャポンのようなプラケースに
作文や録音テープを入れて、地中へ埋める。
確か、10年後に開ける、と先生に言われた。
あれ、どうなったの?
もう10年以上経ったけど。
もう掘り出したんだろうか。
ごみになって捨てられたのかな。
それともまだ、地中に眠っているんだろうか。
いつだったか、『探偵ナイトスクープ』で、
埋めたタイムカプセルの場所が分からないから、
探してくれ、という依頼が来ていた。
同級生どうしでも記憶がまちまちで、
ブルドーザーを投入して大捜索。
校庭にボコボコ穴をあける。
見つかって、よかった、よかったという話だった。
そうだ、どこに埋めたかなんて知らないや。
先生が埋めたんだもんな。
それにしても、
なんで地中に埋めたんだろう。
実家に帰れば、
10年どころか20年前のお絵かきまであるんだけど。
たぶん、湿気の多い地中より保存状態いいと思う。
、、、それじゃタイムカプセルにならないのか。
地中に消える未来の自分。
今の自分にぴったりだね。

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