2007/12/4

テレビで天気予報を見てショック。
富山はこの先1週間、毎日、雪か雨のどちらからしい。
ああ、ほんとに来ちゃった、冬。
と、しょげてはみたが、実はそれほどでも。
己の恥をさらすようだけど、甘エビの話を。
僕は富山に越すまで、
甘エビを剥き身でしか知らなかった。
僕は、都会人とは言えないけれど、
魚と言ったら、スーパーの鮮魚コーナーで買う人。
そういう店では、頭と殻の付いたエビは珍しい。
たまにあったとしても、
お正月用のブラックタイガーや大正エビで、
茹でて食べるのが前提の、大ぶりのエビたちだ。
酒を呑む年齢になって、生で食べるエビの旨さを知る。
ちょい値段の張る刺身の盛り合わせに付いた甘エビや、
鮨屋の握りの美味しいこと。
もちろん、その甘エビは頭も殻もなかった。
当然、エビである以上、
甘エビもいかにもな外見だろうとは思っていたけど。
富山に越してから、
皆が口々に誉めそやす、冬場の魚を買いに出かけた。
日曜日は休漁だから土曜日の午前中に行け、
とアドバイスを受け、漁港そばのこじんまりした魚屋へ。
初めてのおつかいin 魚屋。
その店で、
数種類の魚と、小ぶりの初めて見るエビを買った。
帰宅して、習慣に従い、なんの疑問もなく、エビを茹でる。
すると、殻の中の身は糸のように萎んでしまった。
なんだこりゃあ。
正しくは、殻を剥いて刺身にし、ワサビ醤油で。
とった頭は味噌汁の出しにするといいらしい。
これが僕と有頭甘エビとの甘酸っぱい出会いなのだが、
翌年、ふたたび衝撃の事実が僕を待っていた。
あるとき、
スーパーで買った有頭甘エビの腹に、青い物体が付いていた。
ターコイズブルーと言っていいぐらいの激しい色に、
気味が悪いと捨ててしまった。
誰かに聞いてみよう。
「甘エビのあの青いのってなんすか」
「ん、それタマゴだ。もちろん食えるよ」
「!!!」
人生、学ぶべきこと限りなし。
この冬も、きっと僕は何かを学ぶと思います。

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