2008/2/19

童心に返りて小さき雪だるま
ベランダに2センチほど雪が積もっていた。
富山に越した当時は、雪が珍しかったので、
外に出ては、おとな2人が全力で雪合戦に臨んだが、
今はそこまでしない。
用があって、市郊外へ出かけた。
帰りは夜10時をまわり、
外灯のない山道を、後続車も先導車もなく走る。
山の斜面はここ数日に降った雪で真っ白だ。
交通量が少ないせいで、路面に雪が凹凸を作ったまま凍り、
ゴトゴトごりごりとタイヤが氷を削る音が山に響く。
雪のある夜は、
まるで童話のように、ほんわか明るい白い夜だ。
降り積もった雪が
わずかな光も捕らえて反射するのだろう。
こういう夜の景色がすごく好きなのだが、
バックミラーを見て、ふと不安な気持ちになった。
山中に車一台、ぼく一人。
この綺麗な世界に、
見えちゃあならないものが見えたりしたら嫌だなぁ。
カーステをつけ、大声で歌をうたう。
気を紛らわそうという寸法だ。
と、カーブの向こうに対向車の灯りを見つけた。
ハイビームをローに戻す。
この時間の雪の山中で、ハザードを出して止まっている。
何だろなんだろ。
助けを求めているようでもなかったので、そのまま過ぎた。
後少しで市街地に下りるあたりで、また対向車が2台。
幹線道路に出て、黒い路面と、
流れる沢山のテールライトを見て、安心した。
が、雪が見えなくても路面が凍ってる可能性はある。
いつもは飛ばしてくる地元ナンバーが減速しているの見て、
僕もそろそろと、家へ向かった。
夜の雪道運転には、ちっとも慣れないです。

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