2009/5/29

バラの花が咲いた。
うちのベランダには朝日は射さない。
その、ほの暗いベランダで、
1輪のバラが、薄いピンクの光を放っている。
花みな、陽を浴びれば輝くけれど、
自ら光を放つような花はそんなにないような気がする。
バラを育てていると言うと園芸好きのようだけど、
実際のところ、そういう傾向はちっともない。
むしろ土を触るのは好きじゃないし、
葉の陰に潜む毛虫に出会おうものなら、半泣きになる。
ただ、
なぜだか僕は植物に水をやると気持ちが落ち着く。
葉の上を水玉が転がっていくのを見るのが、
濡れた葉や枝から水が滴り落ちるのを見るのが、とても楽しい。
花や実を待つ、というより
水をやることそのものが目的で植物を育てている。
植物療法的な効果でもあるのかな。
育てるのは別にバラでなくてもよかったヒトなので、
このバラにも特に思い入れはない。
どうしてうちにあるのかも、すっかり忘れてしまった。
もう7年ぐらいは一緒にいる気がする。
貰った記憶はないから、たぶん僕が買ったんだろう。
しかし何故にこの色なんだろ、と自分でも思う。
可愛らしすぎるよなぁ。
そんな気分だったのかしらん。
子供のころに読んだ『星の王子さま』によると、
たしか、バラは手のかかる我がままな植物だった。
が、
我が家のお姫様は、水しかくれない、
王子でもない僕の世話で、よく我慢してくれている。
実際のところ、こいつにも
口を開いたら止まらないくらいの不満があるかもしれないが、
かのバラと違って、無口なのが有難い。
花は期待しないと言いつつも、
花が咲いたらさいたで、それは嬉しい。
まるで笑うように蕾が開くと、
心が通じたような、礼を言われているような、そんな気分になる。
冷たい空気の中で、
風にふらり、とヤツは頭を揺らした。
おはよう、いい朝だね。
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‘拍手’にコメントを下さった方、ありがとうございました。
優しい言葉に励まされました。
自転車のこと、あまり気にしないようにします。

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2009/5/25

がらにもなくウツウツと日々を過ごしてまして。
すべてはあのパンクのせい。
いつ始まったのか、またいつ終わるのか。
この一週間、自転車は無事だけど、
悪意がまだ続いているのかどうなのか、僕には知るすべがない。
どこでどんな恨みを買ったんだろう、と自問自答する。
我が家への嫌がらせなのか、
それとも僕だけがターゲットなのか。
僕だけならまだしも、連れになにかあったら困る。
いやがらせがエスカレートしたら、どうしよう。
何かしている時は忘れるのだが、
思い出しては落ち込む、のループがエンドレス。
僕はいままで人間関係に恵まれていて、
こういう陰湿な行為を人にされるのは初めてだ。
それだけに、余計に今回のことが応える。
そんないたずらよくあることだよ、気にすんな、
と言ってくれる人もいるが、気にせずにはいられない。
かといって、
こんな話題を引きずって、周囲の人を困らせても申し訳ない。
弱音をはける場所はあまりなかった。
不信は日々を暗くする。
この人も、あの人だって、
と疑い始めると、人と目を合わせるのが嫌になった。
この目の奥で、この人は本当は何を考えているんだろう。
たったひとりの悪意のせいで、
もう全人類を嫌いになりそうな勢い。
、、、ああ、できるなら山奥で霞をくらって暮したい。
僕の事情を知るわけがないんだけど、
すんごい負けオーラでも出ているのか、ここ最近、
みょうに人から親切にされる。
とりわけ今日は大サービスデーだったようで、
会う人、会う人、みんながびっくりするほど親切だった。
弱ってる分、人の優しさがしみるぜ。
心配は尽きないけれど、
受けた親切を今日の天使にして、僕は元気にやってます。
大丈夫。

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