ごあいさつ
「雪吊りラブ」を＠nifty:デイリーポータルＺのお題DE道場（2010年2月26日号）に載せていただきました！ありがとうございます。よろしければ、前回採用の「トロッコで行こう！」「バス停をめぐる冒険 挫折篇」「スズメのおふろ」「アルミを溶かそう」「雪を飲む」「50%を目指す」「路面電車を追いかけて」もごらんください。
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2009/10/21
先週の土曜日、朝起きたら、風が台風並みに強かった。
空は青いけど、雲が飛び、木が風にうねっている。
こりゃあ、行楽にはどうなんだろう。
目指したのは、
立山は薬師岳のふもと、ダム湖を囲む有峰県立自然公園。
クマ、サル、ニホンカモシカ、様々な鳥類も住む。
紅葉予報では今が見ごろだ。
山に近付くと風が止んだ。
この公園には何度か訪れたことがあり、
気軽な気分でやってきたのだが、
公園への林道（有料）入口に通行止めの表示を発見して驚いた。
山腹崩落の危険あり。
ひー。
表示にある迂回路は、長いこと工事で通行止めだった道で、
そっちだって安全どうか、かなり怪しい気がする。
しかも、道のりは約２倍になって片道２５キロ。
迷ったが、不安よりも好奇心が勝って、ゴー。
はたして、道はたいへんだった。
道下は谷底な上、左わきには側溝があって、
普通車どうしでもすれ違いに困る場所が多かった。
譲り合ってそろそろと通行する。
そんな細道なのに、大型の工事車両がひんぱんに下ってくる。
見通しが悪いカーブで突如、
対向の大型トラックが道幅いっぱいに現れて、ぎゃあと叫ぶ。
遊園地のアトラクションなみにスリリング。
道脇は黄金色の山が連なり、絶景そのものだけど、
駐車もできないし、よそ見もできない。
カーブミラーを必死でのぞくこと１時間、
やっとダム湖に着いた。
よかった。
よかったけど、ダム湖は雨の中だった。
神様のいじわる。
さっきまで晴れてたのになぁ。
コーヒーを飲みつつ雨上がりを待ったが、本降りのようだ。
しょんぼりと山道を引き返すことにした。
と、日が差してきた。
神様ありがとう。
木々の間から白い煙がもくもくと上がって雲になる。
雨上がりのダム湖はきらきら光って幻想的だ。
長い林道から一般道へ出ると、すでに夕暮れだった。
路肩に３体のお地蔵さま。
ん、地蔵が動いてるぞ。
サル！
自然を堪能した土曜日でした。
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2009/10/16
山の紅葉が始まったらしい。
いたち川の桜並木はわずかに葉が黄色になったくらいだが、
立山もすでに初冠雪。
冬が急ぎ足でやってくる。
急がねば紅葉を見逃してしまう、と先週の日曜日、
東海北陸道を白川郷ＩＣ目指して走って行った。
時刻は昼すぎ、空は快晴。
東海北陸道は対面通行が多いので、どうしても車がつまりがち。
何度聞いても歌詞をちっとも覚えない曲を
適当に歌いながら、のんびりと行く。
さすがに観光地、白川郷ＩＣ出口は渋滞していた。
このまま合掌造りの里に行けば大混雑が目に見えている。
３０分ほど渋滞にお付き合いした後、
車の列を離れ、白山スーパー林道へ向かった。
こちらも混んではいるが、許せるレベルだ。
林道はくねりながら、かなりの傾斜を登っていく。
きれいに舗装されてるけど、道の下の谷は深く、
ハンドルを切り損ねたら、そのまま天国に行けそうなカーブ。
スーパー林道の紅葉は４分ほどだろうか。
頂上付近は７分だったから、今週か来週末には見頃かもしれない。
優しい黄色の山の中を草木を愛でつつ、展望台へ。
泥だらけの道を汗をかきつつ登った展望台では
吹き抜ける風が冷たくてちょうどいい。
爽快だった。
夕方になって山を下り、合掌造りの里へ。
日暮れとともに大気は冷え始め、
午後５時もまわると、観光客は激減する。
太陽はすでに山の端に消え、空の青も弱よわしい。
合掌造りの窓に明かりがともった。
そう、これが撮りたかったんだよねー、などと話している間に。
こうなりました。
まさに、つるべ落とし。
村内には余計な照明が一切ない。
カメラの調整をしたくともダイヤルの見えない暗闇に苦戦した。
留守なのか、それとも無人なのか、明かりのつかない家も多く、
街灯がぽつりぽつりとある程度だ。
懐中電灯がほしい。
正しい田舎ってこうだよね。
むこうの田んぼのあぜ道を、
さっき、肉まんの皮を分けてやったビーグル犬が
尻尾を振りたてて歩いているのが薄く見えた。
早足で合掌造りの向こうに消えていく。
僕たちも帰ろう。
今週末はどこの紅葉を見に行こうかしらん。
紅葉に新蕎麦なら完璧だよな。
湖に行ってニホンカモシカ見るのもいいかも。
天気予報はどうだろう。
悩むほどに楽しい秋であります。
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