2011/2/24

連日、地震のニュースを聞いては暗くなっている。
ニュージーランドの南島、
クライストチャーチを震源とする大地震には本当に驚いた。
ニュージーランドは地震の多い国だから、
比較的新しい建物ならば、
耐震・免震を考えて造られているはずだ。
しかし、映像では、
外国語学校の入っていた建物は瓦礫の山と化していた。
いったいどうしたんだろう。
富山の地方テレビでは連日、
このニュースがトップで流れる。
富山から留学していた学生たちの安否が分からない。
救助された人たちも負傷をしているようだ。
楽しい留学がこんなことになって、
本当に気の毒に思う。
ご家族の心労を思うと、言葉もない。
知り合いのオーストラリア人の青年に話を聞いてみた。
富山は外国人が少ないから、
語学学校を替えても同じ先生にまた会ったりするし、
外国人同士はけっこう繋がりがあるようなのだ。
やはり、彼は
引率のニュージーランド人教師を知っている、と言う。
まだ行方不明の人々がいるので喜べはしないが、
包帯姿の友人をテレビで確認して、ほっとしたそうだ。
学生たちも助かるよう祈っていると言っていた。
ニュージーランドではすでに、
生存者の救出には悲観的な発表があったそうだ。
ただ、日本からの緊急援助隊は
きっと経験も積んでいるし、
わずかなサインも見逃さないだろう。
生存者が見つかってほしい。
国籍を問わず、
クライストチャーチにいらっしゃる全ての方々、
皆様のご無事と、一日も早い復興をお祈りします。

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2011/2/21

週間天気予報に雪のマークはなかった。
曇り、晴れのどちらか。
または、両方。
着実に春が近付いている。
たぶん、ハクチョウがロシアに帰る日も近付いている。
日曜日の夕方、ハクチョウの飛来地、
富山西IC近くの田尻池に出かけた。
着いて腕時計を見ると、午後4時。
まだ空は明るく、
白い空に、さらに白い立山連峰が半分溶けて見えた。
池周囲の雪もだいぶ溶けた様子。
ちょうど給餌の時間だ。
が、かんじんのハクチョウが1羽もいない。
湖面に浮かぶは大量のカモたち。
これはこれで可愛いのだが、ハクチョウを見に来たんだよなぁ。
どうしてもハズレ感が否めない。
池の近くの小学校では、
毎日、ハクチョウを観察をしているらしい。
監視小屋に張り出された表を見ると、2月の初旬には
100羽の飛来を数えた時期もあったようだ。
が最近の記録が空欄なのが気になる。
ハクチョウが来なかったのか、
小学生が風邪を引いたのか。
どちらも心配ですな。
池の端にある
鳥インフルエンザの注意書きを眺める。
人類のためにも鳥類のためにも、
予防法とか治療薬とか
画期的な何かが見つかるといいんだけど。
風はまだ冷たい。
肩を落として、車に引き返した時。
コウコウ コウコウ
空には
隊列を組んで飛ぶ、白い大きな鳥たち。
僕の真上を飛んで過ぎる時、大きな羽、
ふっくらとした白い腹と、腹に沿わせた黒い脚が良く見えた。
横から見ると、今度はコンコルドみたいだ。
池の上空を旋回しながら高度を下げ、
羽の動きを止めると、斜めに体を傾け一気に降下、
水上を走るようにして着水した。
最初の5羽のあと、ハクチョウがぞくぞくと帰って来た。
彼らの旋回にあわせて、僕も首を回す。
ハクチョウを見に来ていた人々が、やはり僕のように
首をまわしているのが
視界のはじに見えて、おかしかった。
灰色の幼鳥がとくに可愛いのだが、
遠目に見る限り、
幼鳥もほぼ大人の羽にかわったようだ。
顔のまわりがまだ淡くグレイ。
きみが無事に大きくなって嬉しい。
飛来が途切れたのを潮に、家路に着く。
彼らが無事にロシアに帰りますように。
そして、次の冬
また日本に飛んで来てくれますように。
待ってるよ。

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