2015/9/9
雨、雨、雨。
死んだふりして過ごした夏が過ぎ、
残暑を覚悟していたら、なんだか雨ばかり。
こんな時でも気晴らしの1つくらいは見つかるもので、
自分の場合、カッパを着た犬を探すこと。
カッパ犬を見ると、その日はラッキーデー。
我が家のベランダの植物たちは、精鋭ぞろい。
この夏の猛暑にも落伍者はなかった。
ベランダには、ローズマリーが5鉢もある。
剪定する時に、挿し木にしたところ、もりもり増えてしまった。
ハーブだし、食用にすればいいのだが、
オムレツにしても、
ジャーマンポテトにしても、
ラタトゥイユにしても、
ハーブティーにしても、
「美味いけど、アイツなくてもいいよね」という結論に。
それ以来、観葉植物としての扱いになった。
このローズマリーたち、
ぐんぐん大きくなるし、わさわさ茂るのに、
10年近く、花を咲かせることがなかった。
たぶん剪定の時期が悪いのだろうが、
観葉植物とあって、
世話係は、細かいことを気にしなかった。
茂れば切る、乾いたら水を遣る、以上。
しかし、この3月である。
ふと見た枝先に、可憐な花があった。
5株もあるのに、
そのうちの1株だけに花が咲いている。
特別な世話をした覚えもないのに、どうしてだろう。
5株は、挿し木なので、全員が同じDNA。
DNAが同じなら、
ソメイヨシノのようにいっせいに花が咲いてもよさそうなのに、
ほかの4鉢にには、なんの動きもなかった。
そして、この9月である。
ふと見た枝先に、またもや可憐な花があった。
おお、かわいい。

3月に咲いたのと同じ株に、ふたたび花が咲いている。
ほかの株には蕾すらない。
なぜなぜ、どうして。
植物は僕を退屈させません。

1
1 | 《前のページ | 次のページ》