2016/4/18

エドワード・ゴーリー氏の名前を知ったのは何時のことだったか、
思い出せません。
「うろんな客」という絵本を立ち読みして、
こんな人がいるのか、と驚いたものの、
本を買うには至らなかった、そういう記憶があります。
最近、ゴーリー氏の「蒼い時」という本を購入しました。
なぜか買わずにはいられない気分になったのです。
未読の方のために詳しい内容は控えますが、
犬とカピバラの中間のような生物が2匹、
たんたんと言葉を交わす、それだけの絵本です。
その中に、今読むと、
胸が締め付けられるような一文がありました。
「あっちの方で 僕らには思いもよらないことが起きている。」
東北の方々の傷も癒えぬうち、
九州からも大地震の知らせが来るなんて、
本当に悪い夢を見ているような気がします。
一昨年のゴールデンウィーク、
僕は熊本でかわいい電車に乗っていました。
市内から郊外、海へとコトコト過ぎて行く車窓の景色は
キラキラと美しく、港では人懐こいお爺さんと話もしました。
急ぎ次の目的地に向かう僕らに、声をかけてくれました。
「もっとのんびり来ればいいのに。いいところだよ。」
お名前も知らない、親切にしてくれた皆さん、
ご無事でしょうか。
ご家族を亡くされた方々、
住むお家を失くされた方々、
悲しみとご苦労を想像するに、かける言葉が見つかりません。
どうぞなんとかこの試練を乗り越えてください。
小さい力ながら、
自分にできることを探そうと思っております。
亡くなられた方々のご冥福を心よりお祈り申し上げます。

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