長期優良住宅の減税効果シミュレーション2
前回は、住宅ローン減税と登録免許税でしたが、今回は、
不動産取得税と
固定資産税を計算してみます。
【シミュレーション設定条件】
住宅A 木 造 45坪(148.76u)
住宅B 軽量鉄骨造45坪(148.76u)
【不動産取得税】
不動産取得税の新築住宅の特例控除額は、一般住宅が1,200万円、長期優良住宅が1,300万円となっています。
しかし、木造住宅で評価額が1,200万円を超える住宅というのはそんなに多くはありません。
それで、設定条件も45坪と大きめの住宅にしてみましたが、差が出るでしょうか?
住宅A 木 造 45坪(148.76u)
仮に住宅A(木造)の新築時のu当たり評価額を85,000円としてみましょう。
我が家が次世代省エネ基準仕様で80,000円ちょっとでしたから、標準的な造りかそれよりちょっといい造りというところでしょうか?
評価額 85,000円×148.76u = 12,644,600 円
一般住宅 12,644千円 − 12,000 千円 = 644千円
税率 3%で 19,300円の税
長期優良住宅 12,644千円 − 13,000 千円 = △356千円
マイナスになりますので税額は0円
その差 19,300円
住宅B 軽量鉄骨造45坪(148.76u)
こちらは大手ハウスメーカーのモデルで床暖房付き u当たり評価額を100,000円としてみましょう。
100,000円×148.76u = 14,876,000 円
一般住宅 14,876千円 − 12,000 千円 = 2,876千円
税率 3%で 86,200円の税
長期優良住宅 14,876千円 − 13,000 千円 = 1,876千円
税率 3%で 56,200円の税
その差 30,000円(これが最大の差額になります。)
もちろん、長期優良住宅でも評価額が1,200万円を超えないとメリットはありません。
【固定資産税】
次に固定資産税を計算してみます。
*経年減点補正率は、21年築での適用率で計算してあります。築年によって若干変動がありますが、大勢には影響ありません。
住宅Aが12万円、住宅Bが14万円のメリットとなりました。
前回説明分と合わせてトータルの減税効果としては、50〜60万円という結果になりました。
上記の他に、ローンを利用せず建築された方向けの性能を確保するためにかかった費用の10%相当額を所得税から控除する優遇制度もあります。
また、税金以外にはフラット35の金利優遇(0.3%)期間が従来の10年間から20年間に延長といった優遇措置があります。
ただし、もちろん、
所得税の課税額、住宅ローンの残高や住宅の規模・評価額等で減税効果は大きく変わります。
また、今回、民主党に政権が移ったことに伴い、税制も大きく変化しそうです。
配偶者控除・扶養控除の廃止、所得控除から給付付き税額控除への変更などが検討されており、どんな制度になるのか今の段階では分りませんが、いずれにしてもはっきりしているのは、中流世帯以上では大幅な所得税の増税になるであろうということ。
(子ども手当てや公立高校の授業料無料化などの財源として)
そうなると、住宅ローン減税でのメリットが大きくなります。
ただ、この減税は麻生さんの肝いりでできた制度なんでどうでしょう?
民主党としては、600万円の控除は大きすぎるとして縮小の方向であることに間違いはなさそうです。
しかし、重要なのは減税のメリットに惑わされることなく、自分で長期優良住宅のいい点を見極め、費用対効果で採用するかどうかを判断するということだと思います。
そして、採用すると決めた時には、自分が契約しようと考えているハウスメーカーや工務店が長期優良住宅の性能をフルに発揮できるきちんとした施工ができるのか?
その判断も重要です。長期優良住宅先導的モデル事業の認定を取っているビルダーなら問題ないでしょうが、次世代省エネ仕様の実績さえあまりない工務店では、「わが社で、できます。」と言われても心配ですよね。
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