今年もこのお題を検討する時期になりました(ちょっと遅すぎ?)。
昨年、我が家は12月に引渡しを受け、12月入居も可能でしたが、過去最大規模の住宅ローン減税の恩恵を受けようということで、年明けの1月に引っ越しを行いました。
住宅ローン減税の制度だけを見れば、2009年(平成21年)入居、2010年(平成22年)入居どちらも同じで、年末の残高5,000万円以下の部分に対して、10年間 1%(長期優良住宅は1.2%)の税額控除が受けられます。
(ただし、所得税の額+住民税からの控除額(最高97,500円)を上限とする。)
しかし、来年、再来年の税制については政権交代があったため不確定要素が沢山あります。
現時点で、どちらがお得か、分かる範囲で色々な観点から検討してみましょう。
1 家 賃
現在の住宅が賃貸であれば、2010年1月入居の場合、その分、家賃を払う必要があります。
2 引越し費用
12月は、3月とならんで1年のうちでも最も、引越し料金が高いです。
逆に1月は低料金の業者が多いようです。
3 縁 起
1月、5月、9月の引っ越しは縁起が悪いと言われます。
1月に引っ越しをする場合には、大晦日の夜、新居に酒、塩、醤油などと併せて植物を置けばいいと言われています。
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1月、5月、9月の引っ越しは縁起が悪い
4 贈与税
住宅取得等資金に係る相続時精算課税制度の特例措置(2,500万円→3,500万円)が2009年で終了します。
国土交通省からは延長の要望が出されていますが、11月25日の政府税調の事前判断では「認められない」に分類されています。
今後、折衝の後、12月中旬に発表される平成22年税制改正大綱で概ね決定します。
5 所得税の住宅ローン控除
制度としては先ほど説明したとおり変わりない予定です。
ただし、対象となる年がずれることから融資残高の差によって、控除額も若干違いが出ます。
・2009年入居の場合、控除の総額は、2009年〜2018年の各年末時の融資残高1%の合計額
・2010年入居の場合、控除の総額は、2010年〜2019年の各年末時の融資残高1%の合計額
結局、差額は(2009年年末時の融資残高−2019年年末時の融資残高)の1%ということになります。
ただし、控除額1%と言っても、所得税+97,500円が上限ですので注意が必要です。
この試算は、2010年度は扶養控除、配偶者控除が継続し、新しい税額控除はないものとして考えています。
2011年の所得税からは、大きく制度改正があるでしょうから、今まで所得税の課税額が少なかった中・低所得層には、住宅ローン控除の恩恵が大きくなる可能性が大です。
6 固定資産税(都市計画税)
入居とは関係なく、1月1日現在の所有者に課税されますから、12月中に引渡しを受けていれば課税になります。
仮に、完成・引渡しが新年にずれ込めば、土地のみ課税、家屋は2011年度からの課税となります。
ただし、その場合、2010年度は住宅用土地の特例(200uまで1/6)が、受けられないこととなります。
なお、11月25日の政府税調の事前判断で次の各項目が「要望内容の抜本的見直しができなければ、認められない」に分類されているのは、気になるところではあります。
▽認定長期優良住宅の軽減措置延長(固定資産税)
▽新築住宅の固定資産税の軽減措置適用期限延長
▽住宅の省エネ改修促進税制の延長(固定資産税)
▽住宅のバリアフリー改修促進税制の延長(固定資産税)
7 精神的な問題
よく、「新年は新居で気持ちよく」と言われますが、実際の引っ越し作業や諸手続を考えれば、年内入居はかなり、あわただしくなるのを覚悟しなければなりません。
これまでの住宅での最後の正月を、名残りを惜しみつつ、新居での生活を夢見て穏やかに過ごすという方がおすすめです。
片付かない段ボールの中で、新しい生活のリズムもつかめないまま、それでもやっぱり新居がいいということであれば話は別ですが、、、
なお、住宅ローンの融資を実行するに当たって、銀行からは転居していなくても住民票は移してくださいと言われると思います。
実際の転居が1月で、2010年の所得税から住宅ローン控除を受けたい場合には、実際の引っ越しが1月であったことを証明する書類が必要となります。
→
税務署に聞いてみました。
今の段階では、税制がいつからどう変わるかはっきり分かりませんが、昨年と違って、意図的に2010年入居とする必要性は見あたりません。
かと言って、無理に年内入居を目指す必要性もありませんので、それぞれのご家庭の事情で判断されるのが一番ということになりそうです。
また、今後、新しい情報が入れば、検討してみますね。
なお、住宅ローン減税については、これまで当サイトで色々検討してきましたが、来年2月には、私もやっと住宅取得控除の確定申告をします。
その際には、また、レポートしますので参考にしてください。
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ガンにも負けず高気密・高断熱の家づくり日記

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