ヤマサハウス住まいづくり探検ツアー
新築体験セミナーWeb版 Vol1
「木造住宅と軽量鉄骨造プレハブ住宅のメリット・デメリット」
1 プロフィール
まず、うちの家族構成ですが、妻と男の子が2人
住宅は、37坪という狭い土地に建てた、ほぼ総2階建ての33坪弱というこじんまりした家です。
完成が平成20年12月で、年明け後に入居しましたので、住み始めて1年3ヶ月というところです。
断熱・気密性能は、Q値2.3W/m2K、C値0.9cm2/m2、ですが、これが本日のメインテーマと言ってもいいポイントということになります。
2 家づくりのきっかけと経緯
それでは、次に私が家を作ろうと思ったきっかけとその経緯からお話します。
今から5年前の冬、ちょうど長男が1歳の誕生日を迎えた時に、私の喉に腫れ物ができました。
検査の結果は、悪性ということで甲状腺ガンでした。
すぐに手術をしたわけですが、6時間半に及ぶ大きな手術になりました。
その入院中のベットの中で、人間、いつどうなるか分らない。
少しでも元気なうちに子供たちに残せるものを残したいという気持ちが沸いてきました。
そして、その年の夏には、ある土地に手付けを打ってしまいます。
今、考えれば、ちょっとあせりすぎと思いますが、幸いなことにと言いますか、団体信用生命保険の保証が付かず融資を断念し、3年後の再チャレンジを誓ったわけです。
結局、3年経っても団信の保証は付かず、銀行のプロパー資金で建築したわけですが、この3年が家づくりの勉強をする貴重な期間となりました。
まずは、鹿児島銀行の住まいの会に入会し、無料で貸し出しのできる本を片っ端から読みました。
そこで出会ったのが、この南雄三さんの「スラスラわかる断熱・気密のすべて」という本です。
断熱・気密理論のバイブル的な本で、皆さんにも是非、1度購読されることをおすすめしますが、本日はこの本にかいてあること等も紹介しながらお話したいと思います。
3 ハウスメーカーの選択
(1) 木造と軽量鉄骨造プレハブのメリット・デメリット
それでは、突然ですが、ここで皆さんにクイズの出題します。
室温22℃に管理されている部屋の中に鉄1kgと木1kgがあります。
さて、どちらが重いでしょう?なんて簡単な問題は出しませんよ。
えぇ〜、ちなみに正解は「どちらも同じ」ですよ。
鉄も木も1kgですから、、
さて、本題です。
物質には、周りのものと自分の温度を同じにしようとする性質があります。
ですから、22℃の部屋に長時間置いておくと、鉄も木も表面温度は22℃になります。
では、表面温度がともに22℃の鉄と木、触ってみるとどちらが冷たいでしょう?
正解は、「どちらも同じ」です。どちらも同じ22℃ですから。
でも、皆さんが思われたとおり、鉄の方が冷たく感じますよね。
これが、熱伝導率の違いということになります。
触って冷たく感じるということは、体から熱が奪われているということです。
住宅の中でもこれと同じ現象が起きています。
断熱が不十分であると、室内の熱が奪われ、寒く感じます。
鉄の最大の弱点は「熱に弱い」ということです。
冬場、鉄は冷たい外気の影響を室内に伝えやすく、この部分を熱橋と言います。
英語ではヒートブリッジ
鉄骨造や軽量鉄骨造の住宅では、この熱橋対策が重要となります。
ALC板と外張り断熱が挙げてありますが、これが熱橋対策となるかのという問題です。
まずは、ALC板ですが、有名なのがヘーベルパワーボードです。
残念ながら鹿児島ではヘーベルハウスの施工は行われていませんが、ダインコンクリートという外壁があります。
HPを見ると、プレキャストコンクリートの改良版と謳われていますが、製法的にはオートクレーブ養生ですので、ほとんどALC板と同じです。
このALC板の断熱性能をアピールするものとして、ALC板をガスバーナーの火で下から熱して、ALC板の上にはひよこを乗せるという映像があります。
この映像を見る限るかなりの断熱性能というイメージを持ちますが、100mm厚のALC板でこの状態を35分間続けると、どうなるでしょう?
ひよこは皆、焼き鳥になってしまいます。
ALC板は断熱材でもありませんし、その程度の断熱性ですから熱橋対策としては効果は期待できません。
次に、外張り断熱ですが、ラサール石井さんがコマーシャルで言っていました。
「うちって、外張り断熱?」
上手でしたよね。
別にラサール石井さんが上手だという訳ではありませんが、コマーシャルとして他のメーカーとの差別化に成功しています。
構造的には、外貼り断熱というには不十分じゃないかのかなと思わせる面がありますが、CMとしては、「わが社の住宅は他とはここが違いますよ。他より優れているんですよ。」というイメージづくりに成功していますよね。
ちなみに、木造の場合は、内貼りであろうと外張りであろうとさほどこだわる必要はありません。
重要なのはどちらの工法を採用しても、施工を完璧に行うということだと思います。
次に軽量鉄骨造のメリットとして、加重に耐える力が強いということが挙げてあります。
耐震性の面でも少ない部材で、耐震性に優れた住宅を建築することができます。
これに対して、木造では、構造用合板などのパネルを外周に施工したり、太い筋交いを入れることなどで耐震性を強化しています。
部材の量と手間はかかるけれども軽量鉄骨造と同等の耐震性を持たせることができるわけです。
ですから、木造が地震に弱いんじゃないかという心配は、的外れだと思います。
また、軽量鉄骨造では、高い天井、大きな開口が可能になりますが、高気密・高断熱にこだわった私にとっては、これは全然メリットに思えませんでした。
住んでみて思ったのは、明るささえ十分であれば、窓は小さくていいなぁということです。
また、天井は吹き抜けを設けることによって開放感にあふれる間取りとなっていますので、天井高が高いより吹き抜けを選択して正解だったと思っています。
つづく
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新築体験セミナー 3 家屋の気密化の目的
新築体験セミナー 4 高気密・高断熱住宅の住まい方
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ガンにも負けず高気密・高断熱の家づくり日記

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