出発前夜  日常光景

まゆ『艦長。予備のハンカチは、ここなのです』
ん。
まゆ『ポケットティッシュは、ここに入れるのです』
うい。
まゆ『時刻表も入れるのです』
おう。
まゆ『おやつは、日帰りだから300えんまでなのです』
おやつは、いらないってば。
まゆ『バナナは、おやつに入るんでしょうか?』
バナナも、いいってば。
まゆ『これは、確認が要るのです』
せんで、ええ。
まゆ『酔い止めの薬が、無いのです』
使わないってば。
まゆ『艦長の旅行には、ロマンがありません』
10年以上も毎年墓参りに行ってて、ロマンもへったくれもあるか。
まゆ『それは思っていても、口にしては、いけないのです。
明日は、幽霊さんと、でえとなのです』
まあ、たしかに、でえとではあるなあ……
まゆ『あ〜〜〜〜〜っ!!!』
なんじゃい。
まゆ『艦長!でえとに行かれるのに、なんてカッコなんですか!?』
はい?
まゆ『ワイシャツの襟が、汗のシミと垢まるけなのです!』
ええよ。どおせ、炎天下の中歩いて、汗だくになるんだから。
まゆ『それは、いけないのです!
おニューのワイシャツ、おろすのです!
この汚れたワイシャツは、ソッコーでクリーニングなのです!』
ぐはあ〜
まゆ『あああ〜〜〜〜〜っ!!!』
なんじゃい。
まゆ『艦長!でえとに行かれるのに、なんてカッコなんですか!?』
はい?
まゆ『アタマがフケまるけなのです!
旅行の準備は、もうわたくしがしますから、艦長はお風呂入られて、頭のテッペンから足のカカトまで、綺麗綺麗にするのです!』
もうええよ、どおせ、炎天下の中歩いて、汗だくになるんだから。
まゆ『それは、いけないのです!
艦長は、オンナゴゴロ、全然わかっていないのです!
そんな汚いカッコで行ったら、ぷんすかなのです!』
ぷんすか通りこして、もう呆れられてるがー
まゆ『ますますもっていけないのです!
折角の年に1度のでえとなのですから、ナイスガイにならないと、いけないのです!』
ぐはぐはあ〜
小雪『準備、はかどってますか?』
小雪ぃー
小雪『今夜は早く、寝てくださいませ。
折角の年に1度の再会なんですから、やつれた顔をしていてはいけません』
すでにもう、へばってるんだけど……
小雪『さっさと寝れっ!!!』
まゆ『寝る前に、お風呂で頭、ちゃんと洗うのです!
カラスの行水で、ごまかしてはいけないのです!』
なんで墓参りが、ここまでおおげさに……
小雪『なにか仰いましたか?』
いえ、なにも……
小雪『よろしい』
まゆ『お風呂に早く、レッツゴーなのです。
お風呂の中で、寝てはいけないのです』
うううぅ〜


めぐ『キララちゃーん、見てたぁー?』
キララ『見てたよ、めぐちゃん』
めぐ『小雪サンとまゆのおかんぶり、鬼気迫るものがあるよねぇー』
キララ『あははは、すんごい迫力だね』
めぐ『まるで、マザコン息子をお見合いに送り出す、子離れできてない母親みたいだねぇー』
キララ『めぐちゃん、すごい例えだね』
めぐ『しのざわのこと、今度、冬彦さんって、呼んでみよっかなー』
キララ『めぐちゃん、そのネタ、ふっるーい』
めぐ『マザコンしのざわ相手、お店で、冬彦さんごっこー』
キララ『めぐちゃん、ソレ、マジで洒落になんないよ』
めぐ『……………………』
キララ『……………………』
めぐ『……………………キララちゃん、なんか切ないね』
キララ『めぐちゃん、呑もっか?』
めぐ『呑んじゃえー、しのざわの酒だしぃー』


これ書いてる現在時刻、23時20分……


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現実逃避はだめなのです  日常光景

ただいま。
まゆ『艦長、おかえりなさいなのです。
今日も、遅かったのです。
心配してたのです。
どこで、なにされてたんですかぁー?艦長ぉー』
ん。土砂降りのせいで、足止めくらっちまったい。
まゆ『すんごい土砂降りだったのです。
土砂降りだったから、心配してたのです』
すまんすまん。
小降りになるの待って、リサイクルショップ物色して、晩メシ喰ってきたがな。
まゆ『リサイクルショップ、なにかいいもの、ありましたですか?』
おう、婦人服、値札のさらに半額セール。
夏物ワンピ、買ってきたぞよ。
まゆ『わあ〜〜〜〜〜い♪』
まゆちん、うれしそうやね。
まゆ『艦長が買ってきてくださるものは、なんでもうれしいのです』
前に300えんのデニムスカート買ってきたときには、嫌味言ってなかったか?
まゆ『ほほほほほ。
そんな昔のことは、憶えてないのです』
むぅ……
まゆ『見せてください見せてください』
そんじゃ……
ガサガサ
まゆ『わあ〜〜〜〜〜い♪
これで、撮影会なのです』
んだ。
まゆ『ところで艦長、お墓参り旅行の準備、まだなのですか?
もう、明後日なのです』
ライターと線香とローソクとミネラルウォーターのボトル、あと時刻表がありゃ、他はいらん。
まゆ『えええええ〜』
なんじゃい、その不平不満そうな、えええええ、わ。
まゆ『艦長のお墓参りには、ロマンがありません』
もうええよ、ロマンわ。
目的の半分は、鱒の寿司、鰤寿司の買出しなんだしー
まゆ『そんなんじゃ、彼女さん、怒っちゃいます』
いや、もうすでに、怒りの段階は終わってて、呆れてると思うがー
まゆ『怒らせてしまったら、艦長が三途の川を渡るときに、面倒をみてもらえないのです』
だあ〜〜〜〜〜〜〜〜っ!!!
縁起でもねえっ!!!
まゆ『朝(あした)には、紅顔ありて、夕(ゆうべ)には白骨となる身なのです』
ぐはあ〜
ここで、白骨の御文が出るとは思わんかった。
まゆ『ですから、お墓参り旅行の準備で、おやつの用意が要るのです』
はい?
まゆ『今度は日帰りだから、おやつは300えんまでなのです』
あーのーなー
まゆ『おやつの前に、お父様の、お見舞いお礼の礼状を、書いておかないといけないのです』
もう、それはええ。
帰ってきてから、地獄を見ることにしたから。
まゆ『艦長』
あん?
まゆ『現実逃避はだめなのです。
さくさくっと、お見舞いお礼の礼状、書いちゃいましょう。
艦長なら、すらすらすらぁ〜と書けちゃうのです』
それが出来たら、もう社会復帰できてるがな。
小雪『はいはい、書けるまで、わたくしも、おつきあいしますから』
まゆ『小雪さんもついてたら、無敵なのです』
ぐぐぐぐぐ。
小雪『現実逃避、いけませんからね。
はい、パソコンの前に座って、ワープロ起動させましょう』
ぐはあ〜


めぐ『キララちゃーん、見てたぁー?』
キララ『見てたよ、めぐちゃん』
めぐ『今度は、小雪サンとまゆ、家庭教師だねぇー』
キララ『ホントだね、めぐちゃん』
めぐ『しのざわ、相も変らず、優柔不断だねぇー』
キララ『しようがないよ、しのざわだもん』
めぐ『それにしても、しのざわの買ってきた古着、今度はどんなのかなぁー』
キララ『あははは、ちょっと怖いね』
めぐ『だって、あの、しのざわだもんねぇー』
キララ『ホントだね』
めぐ『ま、いっかぁー、エーゲ海の真珠、されるよりぃー』
キララ『ボクなんか、裸ワイシャツ』


これ書いてる現在時刻、23時40分……



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拡がる波紋  日常光景

めぐ『しのざわ、いるぅー?』
まゆ『出かけてます』
めぐ『あれぇー、まゆぅー、しのざわ、どこに行ったのかなぁー?』
まゆ『切符、買いに出かけました』
めぐ『この前、ふらふら青森まで出かけて、また旅行なのぉー?』
キララ『極楽トンボだね』
まゆ『富山までお墓参りだそうです。
なんでも、昔の彼女さんのお墓とかで』
めぐ『えええええ〜、あのしのざわに、彼女いたのぉー?
聞きたい聞きたぁーい』
まゆ『艦長、昔のこと、あんまり話してくれないです。
わたくし、ちょっと寂しいです』
めぐ『しのざわに、何があったのかなぁー』
キララ『あの年で独りだから、ワケありとは思ってたけどね』
まゆ『まだ墓参り行かれるのは、やっぱり艦長、引きずってるんでしょうか。
わたくし、艦長の心の支えになってないんでしょうか』
めぐ『まゆぅー、それ言い出したら、キリがないよぉー』
キララ『そおそお』
まゆ『わたくし、艦長のご旅行の用意のお手伝いくらいしか、できることなくて……』
めぐ『それは、しようがないよ、まゆぅー』
キララ『まゆ、呑もっか?』
まゆ『え?でもでも……』
めぐ『呑んじゃえー、しのざわの酒だしぃー』

……
…………
……………………
まゆ『艦長、毎年、お墓参り行かれてるそうなんです』
めぐ『うんうん』
キララ『……』
まゆ『毎年、どんな思いで、お墓参り、されてるんでしょうか』
めぐ『うんうん』
キララ『……』
まゆ『そこまで想われてるんですから、艦長はお友達と言われてましたけど、きっと艦長の恋人さんなのです』
めぐ『うんうん』
キララ『……』
まゆ『艦長が時刻表見てて、わたくしがご旅行ですかと訊いて、それでお話しして頂いたもんですから、わたくしが訊かなければ、艦長、黙って行くつもりだったのです』
めぐ『うんうん』
キララ『……』
まゆ『とっても、水くさいのです』
めぐ『うんうん』
キララ『……』
まゆ『毎年、こっそり、恋人さんのお墓に、お参りしてるのです』
めぐ『うんうん』
キララ『……』
まゆ『艦長、孤独なのです』
めぐ『うんうん』
キララ『……』
まゆ『わたくし……ううっ……なにも……ぐすっ……でき……ない……』
めぐ『まゆぅー』
キララ『……』
まゆ『かんちょぉ〜〜〜〜〜〜〜〜っ!!!』
めぐ『……』
キララ『……』
まゆ『うわああああああああんっ!!!
わーんわーんわーんわーんわーん!』
めぐ『あれぇー、あれれぇー、お酒、きれちゃったのかなぁー』
キララ『もう1本あるよ、めぐちゃん呑もっか?』
めぐ『呑んじゃえー、しのざわの酒だしぃー』
まゆ『かんちょぉ〜〜〜〜〜〜〜〜っ!!!』

……
…………
……………………
帰ったよん。
小雪『お帰りなさいませ。
遅かったですね』
ん。切符買いに行って、ついで、晩メシ喰ってきた。
小雪『切符、取れましたか?』
おう、なんとか。
出発前、ギリギリ土壇場だったもんだから、取れんかもと思ってたんだがな。
どうやら、座っていけるわ。
小雪『よろしゅうございました』
ホントホント。
自由席は、座れないことないんだが、どうも落ち着かんからなあ……
小雪『で……お墓参り、昔何があったんですか?』
小雪まで訊くんかい。
小雪『毎年行かれてるとなりますと、やはり気になりますから』
まあ、いろいろあったんよ。
小雪『いろいろ?』
そ……いろいろ……
小雪『では、そういうことにしておきます』
気になるんなら、枕元に転がってるソノ本、読んだら?
その辺のジジョー、書いてあるから。
日本語破綻してるけど。
小雪『小説ですか?』
そんな大層なもんじゃなくてねえ。
ショーセツもどき。
小雪『出版されたんですか?』
イキオイ、自費で出したんやけどな。
小雪『では、お墓参りに行かれている間、読まさせて頂きます』
ん。
…………おろ、こいつら、またここで酒盛りして、寝てるのん?
小雪『いろいろ事情、おありかもしれませんが、皆に心配、かけちゃいけませんよ』
ほゆひ、いひゃいいひゃいいひゃいいひゃいいひゃい!


これ書いてる現在時刻、00時20分……



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今度は、墓参り旅行  日常光景

あー、あったま痛ぇー
眼が痛ぇー
ぐはあ〜
まゆ『艦長、大丈夫なのですか?』
あんまり大丈夫じゃひ。
まゆ『大丈夫じゃないと言いながら、ナニ時刻表見てるんですか?
また、ご旅行ですか?』
んー、ちょっと墓参り。
毎年この時期に行ってるんだがな。
まゆ『時刻表が要るような、遠いとこまでお墓参りなんですか?』
富山。
なんとかギリギリ、日帰りで行って帰ってくるがな。
まゆ『あー、行きたいです。
ご一緒させて欲しいのです』
連れていきたいのはやまやまなんだが、無理じゃい。
まゆ『お留守番がつまんないから、言ってみただけなのです。
でもでも、おいしいもの、オミヤゲに買ってきてほしいのです』
そんじゃ、鱒(ます)の寿司と鰤(ぶり)寿司で、手をうつかいな。
まゆ『わあ〜〜〜〜〜い♪』
まゆちん、うれしそうやね。
まゆ『艦長が買ってきてくれるものは、なんでも嬉しいのです』
年頃の女性であれば、スウィーツの方がいいのであろーが。
まゆ『ラブドールは、あるじを映す鏡なのです。
わたくしの嗜好は、すなわち艦長の好みなのです。
艦長の好みに染めてくださいなのです』
ど演歌じゃなー
まゆ『いいじゃないですかー
そのお墓参り、ご親戚なんですか?』
いや、友人。
まゆ『最近、お亡くなりになられたんですか……?』
いや、もう随分前。
去年、二十三回忌やったなあ。
まゆ『艦長、その仏さん、ひょっとして、若いご婦人……』
判るか?
まゆ『男性が長年、毎年お墓参りされる仏さんは、若いご婦人と相場が決まってるのです』
スルドイなあ、オナゴの勘は……
まゆ『その若いご婦人の仏さん、艦長から長年想われてて、とってもうらやましいのです』
そおかあ?
まゆ『わたくしも、艦長から、そこまで想われるくらいの存在になりたいのです』
まゆちん、あのね……
まゆ『早速、日帰りお墓参り旅行の準備なのです』
まだ早いってば。
まゆ『いつ、行かれるんですか?』
来週の火曜だがな。
夜が明けたら、切符手配に行ってくるわ。
まゆ『火曜なんて、すぐなのです。
大至急、荷物まとめなのです』
まーゆーちーんー
まゆ『おやつは、日帰りだから、300えんまでなのです』
あーのーなー
まゆ『鱒の寿司と鰤寿司、楽しみなのです』
ぐはあ〜


これ書いてる現在時刻、00時05分……



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今日も休み  やすみ

うつぷち発作ちうです。
パソコンの前で、悶々としてたらタイムアウトになっちゃったもんで、今日も休みますです。
ぐはあ〜


めぐ『調子悪いときは、早く休むぅー』
キララ『無理してたら、倒れちゃうよ』
まゆ『寝るべし寝るべしなのです。
睡眠とって、うつぷち発作、撃つべし撃つべしなのです』
小雪『ぐずぐずしてると、寝る時間、無くなっちゃいますよ』
あい


これ書いてる現在時刻、23時50分……



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し〜〜〜に〜〜〜そ〜〜〜  やすみ

しむぅ〜
まゆ『艦長、大丈夫ですか?』
ゆんべも結局、寝そびれちまったい。
まゆ『お礼状、書けましたですか?』
全然頭、まわんねぇー
進まねぇーぞ、くそぉー
まゆ『無理して起きてても、睡眠不足では、作文できないのです。
思い切って、寝るべし寝るべしなのです』
むぅ……
まゆ『今夜はもう寝て、明日、集中して書いた方がいいのです』
むぅ……
まゆ『寝てください寝てください。
体壊しちゃったら、元も子もないのです』
……………………。
まゆ『艦長?』
……………………。
まゆ『わあああああっ!ここで寝ないでくださーい!
寝床、あっちですぅ〜〜〜っ!!!』


そんなもんで、今日、休みまふ。
小雪『治りかけた風邪、ぶりかえしちゃったら、どうするんですか?
お体のこと、考えてくださいね』
あい


これ書いてる現在時刻、23時25分……



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