翌朝、ホテルに出向き、伊良湖岬絶景ポイントの一つ、日出の石門(上駐車場から徒歩)へ訪れ、伊勢湾・神島・片浜十三里浜の大パノラマを眺めていると、Y氏はその眺めに感化されたのか居ても起ってもいられない風で、H氏の「Yさん、早く釣りがしたいみたいですね」の声に促されて第1ポイントの堀切海岸へと向かった。
浜に入ると、先釣を頼んでいた倶楽部長のタツロー君と御挨拶。しかし、今朝は芳しくない模様。先週よりキス網船団に蹂躙されており、そこへ持ってきて北西の風が吹き荒れ、海水温も下がり、キスの活性も落ちているようだ。
偶に2点掛け等々ポツ、ポツとは釣れるが、期待するほどの連掛けは出来ない。これじゃマズイな・・・画にならないワ。。
昨日、恋路ケ浜でまずまずのサイズが釣れたとの情報があり、移動をするが浜に出て海を見ると北西風による大量の流れ藻が漂っている。これでは不可能と判断し、旧赤羽根町中村海岸で竿出ししている副部長・よこちゃんに携帯すると弾んだ声で「こっちは5,6点掛けの爆中だよ」との由。早速転進を決意。
中村海岸に入ると、猛烈な横風で砂嵐の状況下、数人のキャスターが竿を振っている。
早速、よこちゃんと会計・善ちゃんが御挨拶。よこちゃんの「いくらでも釣れますから堪能していって下さい」の言葉に、先程まで不安げな顔をしていたH氏「わぁ〜嬉しいワ、心晴れ晴れとしてくるわぁ」と破顔。
早速、釣り始めると成る程5点6点とキスが連なって釣れてくる。ほっと安堵が皆に広がって、S社インストラクター本来のペースの釣りが始まった。
後ろで釣りながら、じっくり拝見させて頂いたが、H氏は独特のリズムでの釣りである。調子が上がるにつれ、どんどん多点掛けを連発していく。一旦火がつくと手に負えないハイペースの釣りを身上としているようだ。
Y氏はじっくりと、まるで老獪な業師が持っている抽出から此処で合うパターンの釣りを試している。まるで「本番は明日よん」と言っているが如くである。そして、Y氏と知った近くに居たキャスター達が教えを請うと砂塵の中、車座になってレクチャーが始まってしまった。ここら辺も私が思う釣りの神様、キス釣りの伝道師たる姿がそこに在る。
よし、明日は今日よりも状況は好転するから撮影の目途はついたな・・・

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