「昔ASCCのHPに掲載されとったnanaさんの記事を探してみたけど、無いね。まあいっぺん見たいんだけど、blogの方に再掲してくれんかなぁ・・・」とのご要望に応えて
【1999.04.14 ASCCのホームページ上にて公開(原文のまま)】
赤羽根港のまたかの夜釣りは、20年位昔に年長の知人から「赤羽根港の東堤で夜釣りでせいごがあがるから一緒に行こう。」と誘われたのが最初でした。
確か5月の連休時分だったと思いますが。3.9m投げ竿(グラスロッド)に電気ウキ(サーフライト単1用)にウキ下1mで固定仕掛け、ハリス3号、丸せいご12号、青虫の1匹掛けだったと思います。
仕事を終えた後、8時頃から釣り始め2時間位でせいご20cm前後を10匹位の初釣果に味をしめて、単独釣行が続きました。
その話を、たまたま赤羽根町に住む同級生の太田君に話したところ、一緒に行こうと話がまとまり、二人で示し合わせては釣行を重ねていました。
当時せいごを釣りに来る人は少なく、夜の釣り人と言えば黒鯛師がほとんどであり、その夜も我々2人だけで電気ウキを投げていました。
7月の中旬に入った夜10時半頃、黒鯛師もぼちぼち帰宅して堤防全体が静けさに包まれ、話声は我々のたわいも無い世間話だけでした。
ガラガラと突然、竿が堤防の上を走りはじめました。
すんでの所で手にした竿は、きれいな弧を描いていました。今までのせいごの感触とは全然違う重さに、思わず笑みがこぼれます。
その直後です、急に竿が軽くなったのです。あっ、外したと思ってリールを巻くと手前でまたしても強い引きが、間違いなく魚は付いていました。
当然タモは用意はしていません。強引に抜き上げて堤防の上に跳ねている魚体は、初めてのまたかサイズの45cmでした。
それを見た太田君、もう世間話しなどしてはいられません。
気合いの入り度120パーセントで電気浮きの流れをじっくりと見つめています。
右45度方向に投げ、中央部よりやや遠目、流れは下げ潮のため右手から左に流れています。
浮きが丁度自分達の正面に来たところでスパッと消し込みました。
リールを急いで巻き上げ、大きくあわせを取ると、太田君のグラス竿がまたしてもきれいに弧を描いております。
魚を寄せる途中、またしてもふっと軽くなり慌てさせられましたが、やはり魚は付いておりました。同サイズのまたかです。
欲の無い我々は意気揚々と即帰宅の途へ。
たった1匹づつの釣果でしたが、これがまたかフリークへの入り口に立った記念すべき日となりました。
タモの購入に始まり、カーボン竿、高性能リールの購入、仕掛け作りの精巧化へと突入して行きました。

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