イスラムには、一年の中で大きな行事が2つあって、一つはラマダン。
そして、もう一つはラマダン明けの2ヶ月後に行われる「犠牲祭」です。
これは、神への忠誠心を表わす為の「いけにえ」に由来され、この日に
親戚家族がみな集まり、羊を食べるのだそうです。
今年は、月の状態にもよりますが、多分11月28日の土曜日が犠牲祭
の日と言っていました。
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この前の日曜日、スーパーマーケット、マルジャンの近くにある羊市場の前
を通ってみました。
羊市場の通りというのは、いつもは閑散としているのですが、「犠牲祭」の
時期だけ何人もの羊商人が集まり、羊の売買の為だけに一週間程度
開かれる市場の通りです。

新しく出来たマルジャンに行こうと思い、この道に入ったのですが、
たくさんの羊達と商人で大渋滞になっていて、「あ、そういえば
犠牲祭が近いんだ」と思い出しました。
この道は、旧マルジャンに程近いところにあります。この日は、午後に
買い物に出かけた為、旧マルジャンが混み始める時間だなと思い、比較的
レジの混雑が少ない新しいマルジャンへ行こうと、その抜け道に入った・・・
という訳でした。
普段はそれほど人通りも多くなく、ガランとしている通りなのにこの人ごみ
で犠牲祭を一週間後に控えて、「羊商人達がここで羊を売るんだった」
と思い出したのです。
しまった、と思っても後の祭り、大渋滞の中を抜けていくしかありません。

それにしても、たくさんの人が羊の買い付けに来ています。
この、リヤカー付のオートバイに羊を乗せて、家に帰るのでしょう。

こちらでは、商人と値段を交渉しているようです。

階段のところには、まだ買い付けされていない羊達がたくさんいます。
この羊売りは、まだ始まったばかりです。
週末の犠牲祭の前日くらいまでこの混雑は続きます。
あと、3日もしたらこの羊市場通りだけでなくこの近隣の大通りも
大渋滞になるのでしょう。

やっとの事で、大渋滞を抜けて道を走り出しました。
走っていると、リアカー付のオートバイに羊を乗せて走っている人たち
に何度と無く遭遇しました。
これから、約一週間の間、こういう光景が続くのでしょうね。
そして、早めに羊を買った人たちは、犠牲祭まで羊と一緒にくらすので
しょうね。

新マルジャンに到着して、真っ先に目についた、ポスター。

こちらは、別のデザイン。
「羊と炭」「羊とバーベキューグリル」・・・・モロッコの
人たちは、皆このお祭りを楽しみにしているようです。
犠牲祭を挟んで3〜4日は、たいていの会社はどこも連休になります。
犠牲祭当日は、皆、里帰りをして家族・親戚みんな一同に介して羊料理を
食べるそうです。
肉屋さんで、加工されたお肉しか見て育たなかった日本人にとっては、
見慣れない光景なのですが、この国の人たちにとって、とても大切な儀式
なのだと思います。
「食べる為に生き物を殺さなくてはならない」という事とあわせ、神から授か
った命を頂くという教えから、「命の尊さ」も学び・振り返るのでしょう。
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