
昨日の記事の最後に出てきた写真です。
標高1000mの崖っぷちの細い道を、右に左にひたすら走ります。
コーナーから対向車が見えると、全身からドッと汗が噴出します。
ガードレールの無い崖。高さ200〜300mはある絶壁もありました。
アドレナリン全開で山の中を1時間くらい走ったでしょうか。
コーナーを回りこんだとき、突然、二人のヨーロピアン観光客が歩いて
いるのに、遭遇。そして、その先に建物が見えました。
カフェ、レストランといった看板も見えます。
とうとう標高1000mの集落、Ouzoudに到着しました。

街のメインストリートを走りながら、どこか車を止めるところは無いか
と探していたら、一人の若い男性が「滝に来たのなら案内するからここに
車止めて・・・」と言いながら近づいてきました。
初めて来た場所だし、到着までかなり時間が掛かったので、多少高くても
この男性にガイドをお願いして、効率よく回ろうと、「ガイドしてもらっても
100DHしか払えないよ・・・」と言ったら、OKの返事でした。
ということで、ガイドをお願いして滝を見に行くことにしました。
高地にあるこの町の主要な産業は、オリーブ栽培なのだそうです。
写真に写っている森はオリーブの森です。

このオリーブの森の中を一本の川が流れていました。
この川に沿って、オリーブの森を10分くらい歩きます。
すると、突然目の前に現れた渓谷。
そして、なにやら轟音とともに水煙が上がっているのが見えます。
その雰囲気をビデオでご覧下さい。
(滝の音が大きいので、ボリュームに注意してね!)
滝を上から眺めているのですが、この水量。
すごい! これだけでも感激です。ただ、残念なのは連日の雨で水が茶色に
濁ってしまっている事。ガイドに聞いたら、今年は特に濁りがひどいと
言っていました。いつもは、綺麗な水が流れているのだそうです。
山あいの川だし綺麗なときは本当に綺麗なんだろうなぁ・・・。
ところが、どうも会社の同僚に見せられた写真とはイメージが違う。
水量も多いし、迫力があったな。そして、もう少し、見上げるようなアングル
だったな・・・と思っていたら、ガイドは下へ行こうと言い出しました。
ここに到着したのは、もう午後の2時を回っていたので、来るときの時間から
逆算しても、本当はもう帰らなければならない時間。
そこで、「遅くとも、午後6時にはマラケシュに戻りたい」といったら、OK!
と言いながらも、下へ下へと降りていきます。
ガイドについて歩きながらも、ここへ来るのに、4時間掛かったので帰りの時間
が、すごく気になります。

途中で、山あいに住むお猿さんに会いました。
日本のお猿さんは、結構悪さしてきます。プーは大丈夫かと思っていたら、
ここのお猿さんは人間も犬も無視して何か食べていました。

下に降りて、滝を見上げたらこの写真。
やっぱり、濁った水が残念ですが、迫力があります。
そして、会社の同僚に見せてもらった写真もここから撮ったものでした。
落差を尋ねたら、250mだと言っていました。
実は、ここへ降りてくるのに割りに険しい崖っぷちを降りてきたので、
「帰りは、今来たところを上るの・・・?」と妻。
ガイドは、今度は整備された階段を上るから大丈夫だと言っていました。

その理由は、この渡し舟にあったようです。
対岸側を見ると確かに、ちゃんと階段が整備されていました。
レストランや、土産店も見えます。
渡し舟は、ドラム缶を繋ぎ合わせて板を載せただけの簡単な舟。
そして、このお兄さん、オールでこの舟を漕いでいきます。

そのまま、渡るのかと思ったら滝つぼに近づいてくれるサービス。
近くで見ると、本当にものすごい迫力で、水しぶきが掛かります。
このお兄さんが、初めから合羽を着ていたのは、この為だったのですね。
私たちは、濡れるのがいやだったのでこれ以上行かないで・・・とお願い
して、戻ってもらいました。
夏だったらずぶ濡れになろうとも、気にしないのですが、今の時期は
まだ、早すぎます。

対岸に渡り、階段を上っている最中に綺麗な虹を見ることが出来ました。
なんどもくどいようですが水が透明だったら、もう言うことありませんね。
途中、レストランからの客引きが始まりましたが、早く戻りたいとガイド
に伝えていたので、ガイドが気を利かせてなにやら断ってくれて、とても
スムーズに回ることができました。
非常に良く案内してくれたので、約束した金額に少し上乗せしてお金を払い
帰ろうとしたら、こちらから帰ったほうがいいと、来た方角とは反対側の
道を教えてくれました。
「え、地図で見る限り、国道みたいに太く道が書かれていないよ?」と
聞いたら、「でも、近いよ。」と教えてくれました。
来るときの思いをすれば、例え同じような道でも距離が短い分ましかな?
と教えてもらったとおりに行って見ることにしました。
出発は、3時30分にさしかかろうとしていましたので、マラケシュへの到着
は、6時半?7時半?・・・明るいうちに着きたいな・・・・。

ところが、走ってみると道は広いし荒れていないしで、とても走りやすい。
箱根の高原道路でも走っているような感じです。いや、むしろそれよりも
まっすぐに道が造られていました。
来るときに、妻がボソリとつぶやいた「本当はどこかに車でビュンビュン
行ける道があったりして・・・・」という言葉を思い出し、「やっぱり
こういう道があったんだぁ・・」と、二人で大笑いしました。

この道は、来るときの道と違ってアトラス山脈の中を走っている道です。
ずっと標高900〜1000mの間を走っています。
走っていると、山の向こう側に大きな4000m級の雪山の壁がくっきりと
見えてきました。
こういうところで見る雪山の壁。ほんとうに、神が山に住んでいるのでは
ないかと思ってしまう程、感動的な景色でした。

マラケシュに到着したのは、午後5時30分過ぎ。なんと、2時間ちょっと
で着いてしまいました。
初めから、この道を知っていたらハンマムというモロッコ風お風呂に入って
垢すりしてもらって、スークやメディナに行くことも出来たのに・・・・
と、思いながらもこういう経験をする日本人もそうそういないのだろうな。
いい経験をしたな・・・無事に帰ってきたし。
マラケシュの街は、又次回に来ればいいさ・・・ってね。
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