私が、ルーマニアの出張から戻ってきたのは9月19日の木曜日。
ブダベストからは、パリ経由ラバトまでのエールフランス便で、到着時間は
午後9時35分。
飛行機は、ラバトへ定刻通り無事に着陸し、さぁBagを受け取ってタンジェ
へ帰るぞ〜〜〜〜と、ベルトコンベアの前でひたすら待っていたのですが、
待てど暮らせどバッグは出てこない。
他の乗客たちは、1人・・2人・・といなくなり、最後にポツンと停止した
コンベアの前に立ち尽くす私。
バゲージクレームの為、オフィスへ向かったらオフィスには誰もいません。
途方に暮れていたら、出口の近くにいたポリスが近寄ってきて、どうした
と尋ねられたので、バッグをロストしたと答えると、大きな声で、担当の
名前を呼んでくれたのですが、係の人は迷惑そうに遠くからノロノロと
近寄ってきて、一般的な事務手続きを済ませると・・・・・
係「エールフランスから、連絡があって荷物は、翌日便で送るそうです」
私「荷物は、自宅まで送ってくれるのですか?」
係「いえ、明日取りに来てください・・・」
私「え!?私タンジェに住んでいるんですけど、また来るのですか?」
係「そういう場合は、だれかドライバーを来させるとか・・・」
私「何時ですか?」
係「(印刷した紙を指さして)荷物の状況については、ここに電話して
下さい。また、エールフランスのWebでもサーチできます。」
私「荷物は、タンジェへ送ってくださいよー。」
係「だって、タンジェに行く便は無いので・・・」
私「無くしておいて、それは無いでしょ・・・・」
係「だって、私はエールフランスの人間じゃないもんね。わかんな〜い。」
私「???」
という事で、その日はそのまま帰ることに。
1時間以上も押し問答していて、ラバトの出発は、午後10:30を
過ぎていました。
家に着いたのは、午前1時をすでに過ぎていました。
結局シャワー浴びたりして、ベッドへ入ったのは、午前3時。
翌日、会社へ行って事務の女の子に状況を伝えて、フォローしてもらう
事に。
とくに、より深い話になると私のフランス語のレベルでは、どのような
誤解が生じるのか全く予想できないので。
ところが、朝から指定されていた電話番号に何度電話しても、応答無し。
10回以上は、電話してもらったのですが、応答はありませんでした。
又、Webで検索しても、「到着情報は、ありません。後ほど再度アクセス
してください。」というメッセージ。
バッグは、本当に次の日に送られるのか・・・どころか、どこにあるかさえ
分からないという事?
こうなったら、最後の手段・・・エールフランスの本社の電話番号を探して
直接、クレームをつけることに。
クレームは、
@誰も応答しない電話に対する、クレーム。
Aバッグが本当に後続便でラバトに送られたのか。
結局回答で分かった事は、午後3時の時点でバッグは、まだパリにあると
いう事でした。
向こうからの回答は、
@今日の夕方の便でラバトへ送ることにしている。
Aタンジェの自宅まで、送ります。
という事でした・・・「え、タンジェの自宅まで?」・・・これは、もう
一度ラバトの空港へ電話して、荷物送付について確認しないと、送る側と
受ける側の認識が、あっているのか分からない。
ところが、やはり何度電話しても回答なし。
又、本当に夕方便でラバトに送るということに対しても、信頼していいもの
かどうか・・・
とにかく、ここまでコミュニケーションが取れていないという事は、お互い
に、責任のなすりあいで、最後に「知らないよ・・・」で、片づけられて
しまう事は、もう、目に見えています。
これは、自分でしっかり確認しないと大変なことになる・・・と、判断した
私は、取り合えず前日に私が帰ってきたのと同じ、午後9時35分に到着する
便に合わせて、ラバトの空港へと行ってみることにしました。

出発は、午後6時過ぎ。一旦家に戻り、居眠り防止のために、妻にも同乗して
もらうう事にしました。
二日続けて、220km離れたラバト空港迄のロングドライブ。
しかも、前日の睡眠はおおよそ4時間しか寝ていないという事で、かなり
きつかったので・・・。
まだ、辺りは明るいのですが、金曜日のこの時間は、仕事帰りの車がひしめいて
街を抜けるのは、結構大変。

何とか高速道路へとたどり着き、快調になってきました。
タンジェから、約50km離れたララシュの街を通過するころ、日は大分
西へと傾いてきました。

その後、間もなく日没・・・・!

ラバト空港への到着時間は、おおよそ3時間後の午後9時過ぎ。
前日に手渡された用紙とともに空港内へと入ります。
便の到着までは、まだ30分ありますがもしかしたら、手荷物受取用
コンベアの前で、待たせてもらえるかも知れないと、インフォメーション
から、バゲージの係りへ、連絡を取ってもらいます。
少しして、前日と同じ係り員が出てきました。
係「おー覚えているぜ。バッグ取りにきたのね。」
私「そうそう、中で待つことはできるの?」
係「中?、じゃ一緒に行きますか。」
私「OK!」
という事で、中へと入ってみるといきなり何十という誰も引き取り手が
いないバッグが置かれている部屋へ案内され・・・
係「どうだ?バッグはあったか?」
私「あるわけ無い。次の便で送られてくるとエールフランスは言っていた
ので、ここで到着を待つ。」
と、言ったところ、
係「それはできない。バッグが到着したら持っていくのでロビーで待って
いて欲しい。」との事。
結局、ロビーで待っていると間もなく、私のバッグが積まれているであろう
便が、到着。
待っていろと言うから、ロビーで待っていたのですが、おおよそ乗客が皆
出てしまっても、何のフォローも無い。
あれ、この便に本当に積まれていたのかな?
暫くすると、前日にいたもう一人の係員がロビーを歩いていて、バッグは
受け取ったかと聞かれたが、未だだと答えると、ちょっと探してくると
言い残して、行ったきり帰らず。
その後、先ほどの係員が来て、「バッグ探してくるから、もう少し待って
いるように。」と伝え、再び施設内へ消えていきました。
とうとう、カサブランカからの便が到着し、別の乗客がパラパラと出て
来ました。
その、乗客も居なくなり、空港でポツンと待つ私達と、2〜3人の迎えを
待つ人たち。
もう一度、インフォメーションに話して、係員を呼んでくれと言ったら、
インフォメーションの方のサポートで、施設内に入ることが出来ました。
この時点では、到着したのか・到着しないのかだけでもはっきりさせてくれ
と、言うつもりでした。
が、中へ行ってみると、係員はすでに帰った後らしく、全く初めての係員が
立っているだけ。
とりあえず、辺りを見渡したが、私のバッグらしいものは、どこにも見当た
らず、諦めて、「送られてきていない事はわかりました。また来ます。」
と言おうとしたら、その係員が、あの、引き取り手の無いバッグが多数置いて
ある部屋のドアに手を掛ける。
私「あ、そこはすでにさっき見たので、無いとは思うけど・・・」
と、言いかけたその瞬間!!
ドアの向こうに、見慣れた私のバッグが・・・・あった!!
その時、対応してくれていた係員に再度合う事はありませんでした。
きっと、自分の時間が終わったので、帰ったのでしょう。
そして私が、ずーっとロビーで待っていても、バッグは保管室に入れられ
たまま、その日に受け取ることは無かったでしょう。
そんな状況なので、エールフランスが「自宅まで届けますよ」なんて
言っても、ラバトに到着した後に、知らん顔されるのはあたりまえ。
ターンテーブル上を、寂しく回っていたバックを、誰かの受け取り忘れ
として、保管庫へ入れてしまったのでしょう。
諦めたものの、一旦自分で見ないと気が済まないと決意し、中へ入った
のは、実に正解でした。

ラバトの空港を出たのは、すでに午後10:30を回っていました。
ラバト空港から、タンジェへ戻る前に、受け取ったバッグを置いて
記念撮影???

結局、家に着いたのは前日と同じく、午前1時をすでに回っていました。
それにしても、バッグが無事に帰って来て良かった。
着替えのパンツも、髭剃りも・・・自宅で不便な思いをするところでした。
それにしても、モロッコ人の割り切った性格・・・腹立たしいことも
ありますが、これに腹を立てては、いけないのでしょうね。
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