
この写真は、タンジェの市街地を結ぶ路線バス「Transport
Urbain de Tanger(タンジェ都市交通)」です。
スカイブルーに塗られたバス。
タクシーもいいけれど、こういったバスに揺られながら、目的地を目指す
というのも、情緒豊かな感じがします。

カサブランカやラバトでは、トラムと呼ばれる路面電車がバスに
代わって市民の公共の足として活躍していますが、タンジェでは
トラム化の計画は聞こえてきませんので、当面の間、路線バスが
活躍することでしょう。

この写真は、私がタンジェに駐在して間もない頃に撮影した写真で
パス停に掲示してあった「路線図」です。
バスは路線に番号をつけて、番号ごとに行き先やルートが異なり
ます。
写真では、分りにくいのですが、この路線図は図式化されていて
行き先の「地名と地図上の位置」が分っていないと、どの番線に
乗ったらいいのか、まるで分りません。
という事で、普段お酒を飲みに行くときなどに使用する公共機関と
しては、プチタクシーを主に使用していました。
ところが、数ヶ月前のウォーキング中に、全てのバス停からこの
路線図が撤去されているのに気づきました。
そのまま、特に気にするでもなく数ヶ月が過ぎ・・・

3週間ほど前のある日、久しぶりにバス停を覗くと、路線図が
替わっているのを発見しました。
その路線図は以前のものと違い、タンジェの地図の上に番線と
ルートが表示されています。
「おおっ!!これなら、地名を知らなくても場所さえ分れば行きたい
ところに行ける〜〜〜」
バスのルートも行き先も自分のポジションさえ分れば、どの番線を
使用すれば良いのか、一目で分るのです。
(この路線図は、縮小写真にしていないのでクリックすると大きく
表示されます。タンジェを旅行してバスを使われる方は、印刷して
持参されると、便利なのでは無いでしょうか。)

私の住んでいるアパートからはバス停が見えますし、
裏手のほうに数十メートル歩けば、別のバス停もあります。
これは、一度利用して乗り方や利便性についてリサーチしなくて
は・・・
と、少し距離のあるマルシャン(スーパーマーケットのマルジャン
ではありませんよ〜。)地区にある、イタリアンレストランに
ランチを食べに行ってみる事にしました。

マルシャン地区へ向かう路線の番号は、14番線。
私たちは、アパートの裏手のバス停から出発することにしました。
どのバス停にも、走行するバスの番線が表示されているので
路線図と照らし合わせると、何処へ向かうのか直ぐに判ります。
このバス停には、13、14、15番線が停車します。
バス停に到着して、間も無く15番線のバスがやってきました。
マルシャン地区までは行きませんが、方向が一緒。
でも、14番線に乗りたい私たちは、そのバスをやり過ごして
14番線の到着を待ちます。
ところがこの選択が、後になってとても大変な事になるとは。
時間は、午前11時。
うまくバスに乗れればランチには丁度いい時間です。

少し待っていると、反対方面へ向かうバスが通過して行きました。
これも、15番線。
そして、そのまま待つことおよそ40分。
待てど暮らせど、バスはやってきません。

もしかしたら、表示されている番線と、実際のルートが違うのかも
知れない・・・と、もう少し街側のバス停に歩いて行ってみました。
が、そこでも待つこと30分。
バスはやって来ません・・・14番線どころか、他の番線もです。
このとき、心から反省・・・最初に到着した15番線に乗って
いれば、今頃は・・・・?
バス停で、待ち始めてから既に1時間以上経過しています。
歩いて向かっていれば、もうとっくにレストランに到着している
時間です。
なんで、バス停には時刻表が無いんだろう・・・と言うか、時刻表
があっても、時間通りには来ないのだろうな・・・。
でも、せめて運行時間の間隔だけでも表示してくれれば、目安には
なるよなぁ〜と妻と喋っていると、妻から「タクシーで行こう」と
提案。
ほとほと待つ事に疲れてしまった私も、その意見には賛成。
が、現在いるバス停では空席のタクシーを拾うのが困難なので
もとのバス停の方へ移動して、プチタクシーを拾う事にしました。
再び、歩き出して元のバス停に到着した、その時!!

バスがやって来ました。
15番線のバスですが、マルシャン地区の途中までは行くので
このバスに乗る事に決定!!

バスが停車して、ドアが開きます。
運転席のところで料金を支払うので、バスは必ず前側のドアから
乗らなければなりません。

料金は、一人3.50DH(約40円)でした。
路線バスは、何処で乗っても何処で降りても一区間3.50DH
です。
ただし、長距離移動する番線のものは特別料金が必要な場合が
あるようですが、市街地の中をグルグル走り回るだけならば
その必要はなさそうです。
運転手に、代金を支払うとチケットの印刷機から、ご覧のような
チケットが印刷されますので、それを受け取って奥へ。

バスは、結構満員で少しだけ中へと移動しただけ。
運転手は、話好きな運転手で、客となにやら話しながらバスは
進んでいきます。

ところで、バスに乗ったはいいが、降りるときはどうするんだろう
と、辺りを見渡していると、座席や手すりに赤い押しボタンが
ありました。
降りるときには、このボタンを押すと次のバス停で下車できる
ようです。
ちなみに、下車するときは後方のドアから降りるシステムになって
いました。

乗っていて気づいたのですが、「次は○ △ □ X〜〜〜」という
ガイドアナウンスはありません。
バスの走行しているルートから、自分の現在地を把握するしか
なさそうです。
もっとも、アナウンスされてもバス停の名前なんてわかりゃしない
のですが・・・

バスは快調に、街の大通りを抜けて行きます。
15番線は、実は私が週末にウォーキングしているルートとほぼ
一緒。
しかも、目的地は「イベリア地区」と言う事で、迷うことなく行け
そうです。
バスの旅・・・なんだかとっても楽しい〜〜〜♪

バスは、「イベリア地区」と言うことだったのですが、途中想定の
ルートとは異なる、路地裏へ入っていきました。
なんと、ニール地区!
先日このブログで紹介したレストラン「LA FABRIQUE」の
前を通過しました。
きっと、この先にある市場通りの近くまで行って、イベリア地区
へ回るのだろうと思っていたら・・・・

「LA FABRIQUE」の先30mで、バスは停車。
乗っていた人たちが、ゾロゾロと降り始めました。
「な・な・な・・・何? 結構降りるな〜〜」と思っていたら
乗客の女性が、私たちに「サフィ〜(終わり)」と言いながら降りて
行きました。
なんと、終点でした。

終点が思った所とは違った場所だったなぁ〜〜と思いながらも、まあ
知らない場所でもないから、いいか。
と、気持ちを切り替え、ここから歩いてマルシャン地区にある目的の
イタリアンレストランに向かう事にしました。
初めての路線バス、地図とルートを頭に浮かべながら、行きたい
所へ安い料金でいけるのが魅力です。
問題は、バスの待ち時間だなぁ・・・・・。
やっぱり、プチタクシーの方がいいのかなぁ・・・!?
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